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絶世の反逆者 ー刻龍ー  作者: 金の生える田んぼ
12/15

本戦出場予選5

5、

次の日の中頃___



同じクラスの海藤(かいどう)がオレにこう言う。


「なんか今日、高山変じゃないか?あいつ、お前を見ると『プイッ』とそっぽ向くし、全然近寄ってないし。なんかあったのか?」


多分昨日のアレだ。まだ()ねているのか。

あぁ……謝らないとなぁ……


時々チラチラ見ていると、浅井が高山に声をかけているようだったが、機嫌が無さげなのがよく分かる。


「いや、別に大したことないよ」


今日中に謝るか。このままだと予選に集中できない。それに早めに言った方が気が楽だし。


と思いつつも、勇気がなかったオレは結局学校内で声をかけることができず、寮で言うことにプランを変更した。




そして夕方____


東寮、部屋番号311。

そう、オレはもうすでに高山の部屋のドア前に立っていた。


あ、ちなみにオレは西寮。この学校の寮は、クラス順・番号順は関係なくランダムで部屋が決まっている。

まあそうでないと隣が翔真・橘になるはずがないのだが。


つーか、そんなことどうでもいい。今はとにかく高山の件だ。


ああ……こういうの緊張するんだよな…………


少し変な気分になりながらも、恐る恐るインターホンを押す……


ピンポンという音にビビるオレ。


「はい」


きた……!インターホン越しに高山の声が聞こえた。


「レ、レオナルドですぅ。話したいことがあって…………」


「うん、ちょっと待ってね」


ヤ、ヤベェ……少しキモい口調になったのが今自分でも分かった。なんとかして情を保たなければ…!


ガチャ



「で、何のご用件でしょうか?」


あれ……意外に怒ってない…?明るい……?そんな感じだった。


「昨日の決闘………………ゴメン!高山の言う通り、オレは真剣に戦ってなかった!女の子だから優しくしていた。そうすれば傷つかないと思って。でもそんなことされたら逆に傷つくのは当たり前だ!逆の立場になればすぐ気づくのに!そりゃあ怒るよな!拗ねるよな!本当にこんなバカでゴメン!!お詫びに何か____って高山!?」


言葉巧みに勢い良く話した。そして彼女を見るとどうしてか、顔が赤くなっていた。


「はいはいそうですよ!!私は怒ってます!拗ねてます!悪いですか!?」


「わ、わるいとなんか一言も……」


「ふんっ!もういいですぅ!怒ってません拗ねてません。これ以上謝らないで」


ほ、ほんとに怒ってないのか……?怒ってるように見えるけど……


「もうホントにレオくんったら…………

女の子に優しくするって…いつの時代の人…?男女平等パンチが当たり前だよ?可愛いね、キミ」


「ははは……」


良かった……機嫌直ってくれて。本当に落ち着く愛想笑いができた。


「………ねぇ、今週の土日どっちか空いてる?遊園地に行こ。お詫び、してくれるのでしょ?」


「う、うん、他の人はオレから誘っておくよ」


「何言ってるの!二人きりで!!」


「は、はい…………」


急にまた怒り始めた。いったい何なんだよ……誰か、この人をどうにかしてくれ……


「中に入って。今日は夕飯一緒に食べましょ」


「は、はい…………他の人も誘って____」


「だーーかーーらーーーー!!!」






市岡雄大(いちおかゆうだい) 1/648位

剛山力也(ごうやまりきや) 6/648位

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