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この太陽系で私達は  作者: えるふ
33/70

この間言ってたゲーム

ティターニアはゲームを楽しんでいた。我々に分かりやすいタイトルで言うなればマインクラフトと7デイズとファクトリオを合わせたようなゲームである。

「フーガ君、原木を1スタックお願い」

ティターニアは収集に言ったフーガに通話で答える。

『判ったぜ』

ティターニアは建築をするため木を集めていた。サイスもそれを手伝うように近くの木を切っていた。

「そろそろ木炭になった頃かしら」

ティターニアは雨ざらしのカマドを確認し、木炭が十分に確保出来ていることを確認したので、建物の建築を始める。

「とりあえず仮拠点でいいわよね?」

『ええ、私は構いませんわ』

『俺もそれでいい。あとで街作ろうぜ、街』

2人は快くそれを了承するとフーガが提案する。

「そうね、後でなら、それもいいかもね。まずは資材確保からかな」

『次は丸石か?』

フーガが言うのでティターニアは少し考え

「丸石は少しでいいかな。必要分だけ確保する感じで。まずは鉄を確保しませんと」

ティターニアは出来上がったばかりの仮拠点の中に入り松明を設置しようとしてフーガに止められる。

『松明の炎はゾンビを引き寄せるから、実は真っ暗な方が良い』

フーガに言われて設置してしまった松明を慌てて回収するティターニア。

「え、そうなの?カマドの火だけじゃなかったんだ……」

ティターニアが真っ暗な室内を歩きながら言う。

『あとケミカルステーションの火も駄目らしい。ようは火全般が駄目って事だな。火以外で吸引力があると言えばドアくらいか。つまるところ、火はなるべく使わず、電化を早くしろって事らしい』

『ですが、真っ暗だと、少々不便ですわね……いくら呼び寄せないとは言え……』

「じゃあ早く鉄を見つけて精錬しなきゃね……」

ティターニアは夜を越すためにしばらく室内で待機している。

『ゾンビ対策って何かしました?私は特にしてませんけれど』

『あ、さっきタケノコ置いておいたから、しばらくは大丈夫だと思う。あ、でも石を確保してコンクリート作らなきゃ……やっぱり丸石は沢山いるっぽいぞ』

「それもそうね……あ、サイス、もし良かったらこのまま南へ向かって行商してくれないかしら。水と小麦がお金になるから、そのお金で扇風機買ってきて欲しいの」

それを聞いてフーガが恐る恐る聞いてきた

『またあの農地を作るのか……』

「そのつもりだけど……なにか問題でも?」

『いや、特に問題はない…またあの農地がお目見えするのかって思っただけだよ』

このゲームは柱が1本でもあれば空中建築が可能なので農地を空中に作ることも不可能ではない。

「なんでよ、小麦とジャガイモとニンジンがお金になるから十分有用でしょ?」

『それについては否定するつもりもないけど、アレに関しては圧巻の一言に尽きるからなぁ』

もうすぐ夜が明ける、そう思いドアを開け一歩出たところで独特の音が聞こえた。まるで導火線に火を着けたような音だ。

「~~~~!」

声にならない悲鳴をあげ、仮拠点の一部とともにティターニアは死を迎えた。

『デスログは「吹き飛ばされた」なのですわね』

サイスが面白そうに言う。フーガも笑っていた。

『夜明けのドアは気をつけようなってアレほど』

「油断するとすぐこれだから、このゲームは……」

ティターニアはため息混じりに答えた。その後、数時間に渡りプレイし、空中農園と高床式拠点と側面に扇風機を取り付けた防御型拠点を築き上げた。


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