閑話〜真実〜
シュル・・・(´・_・`)
蔓さんは勇者が多くいたあの国際会議の時、自分のことを大切に思ってくれる猫さまをとある人間が言ったことで、猫さまが傷つき、心から泣いていたこと。顔はいつも無表情で、あまり笑わないけど、その猫様が泣いていた。蔓さんはそんな顔が見たいわけではなかった。だから、猫様に帰っていいと言われた時も、絶対に帰らないと意思表示をして、初めて、自分に向かって笑い、感謝してくれた。あの日に誓ったのだ。
猫様を泣かせたものは誰1人として許さない。と!
例えそれが、親しい人間であろうが、子供であろうが!神であろうが!!!
シュル!!!!( `ω´)
猫から出ている魔力を自分に吸収させ、巨大化していく。細い蔓は優しく猫を包み込み、巨大化をして鋭い蔓は半魔物化したエレミア王国の元人間達を蹴散らす。
ある魔物は火だるまに、ある魔物は上半身が吹っ飛び、ある魔物は全て消滅させられる。
蔓さんの蔓は国にまで伸び、国を囲み、全て粉砕していった。
全てを壊し、猫を傷つける者を消しとばした蔓は猫がいつもやってるように、水魔法で血だらけの地面を綺麗に掃除していく。何もなかったかのように、死体も、ブラックホールを作り出し、完全消滅、国も丸ごと消滅。
本当に、何も残らず、残さず、何もなかったかのように猫を優しく草むらにおろし、猫が目覚めるまで優しく優しく包み込んだ。
『『『『『『『『・・・・・・怒らせてはいけない怒らせてはいけない・・・。』』』』』』』』
衝撃的事実を目の当りにした八竜は怒らせてはいけないランキングNo. 1を蔓さんにした決定的瞬間である。
・・・・・・温かい?
私・・・何してたんだっけ。
ズキッ!
うっ。頭痛い。
シュル?(´・_・`)
蔓さん?おはよう。私、いつの間に眠ったんだっけ?
シュルル〜♪( ´▽`)
ん?疲れてたのかな。変な夢見た気がするよ。内容は覚えてないけど。また、包み込んでくれたんだね。なんか、フワフワだよ?!すごいすごい!
・・・・・・蔓さん。なんか、急に変なこと言っていい?
シュル?(・・?)
大好き、蔓さん!ってなんでこんなこと言いたかったんだろ。なんかね、すっごくありがとーって伝えたいしもうぎゅーってしたい。てか、もうしちゃう!
シュ・・・(o_o)
シュルル〜(//∇//)
ふふふ、照れてるの??・・・・蔓さん。ありがとう。
『・・・・・いい雰囲気のところ悪いが、ちょっと八竜と話しさせてくんねぇ?』
えー?話?今蔓さんとしかお話ししたくないです。
『じゃあ、どうにかして俺を分離して。解放してくれてもいいけど。』
むう、解放は嫌だと言ったはずです。わかりましたちょっと待ってください。蔓さん、何か手頃な石あります?
『ちょっと待て?!石に封印するかじゃあねぇよな?!』
うるさいです。あ、ありがとう蔓さん。ふむふむ、なかなかいい石です!これに、こうして、この術式入れて・・・結界もいくつか張って・・・よし!では行きますよ。
『いや、待ってください!石はかっこ悪い!せめて何か別のもの・・・あ、アー!!』
気持ち悪い声出さないでください。
っと、えっと、少し容量多いですね。器が崩壊しちゃうじゃないですか。えっと、魔力を浸透させて、魔石に変化させましょう。んー。こんなものでどうですか?
『あれ?石なのに心地いいんだけど。なにこれ!・・・魔力が漂ってる?これお前の魔力か?』
どのような空間になってるのかは知らないですが、普通の石を魔石に変えたので居心地は良くなったはずです。じゃ、今度はあっちに投げますか。
『そうそう、あっちに投げ・・・投げるために石に入れたとか言わないよな?!持っていけよ!咥えて持っていけよ!』
うるさいです。さっきから。私は蔓さんとイチャイチャしたいのです!邪魔する奴は!飛んで・・・
『ちょっ待っ!』
行けーーー!!
『キャーーーーー!!!!』
重力魔法を使い、八竜がいる場所に飛ばす。
ちゃんと目の前で止めて、地面におろしたのだから優しいでしょうが!
さて、蔓さん♡もう少しお昼寝しよー?
シュルル〜(*´꒳`*)
『死、死ぬかと思った。・・・・で、なにがあったの?俺なにも見えないし聞こえなかったんだけど。』
『その声、邪神?何々?なんで石の中にいんの?』
『今なら簡単に倒せるね。そこらへんの雑魚勇者でも、いや、村人でも?』
『猫様、大丈夫?あんなに魔力出してたけど、体調崩してない?』
『契約したいな〜あの勇者と。』
『あ、なんの話だっけ?』
『へ?だから契約したい勇者の話じゃ・・・』
『ちげぇよ!なにがあったのかを聞いてるの!』
『あ、あー。なにがあったのか、ね。それは・・・・・・言えないかなーあははは。なあ?みんな?』
『あ、あぁ、言えないなあははは〜。』
『怒らせてはいけない、怒らせてはいけない。』
『闇竜、落ち着け。』
『ん?何か後ろにいるのか?俺動けないから見えないんだけど。』
『ななななにもいないですよ?!・・・ほら、邪神は俺らを猫様に紹介してよ。契約したいんだって。』
『・・・・・・気になる。後ろになにがいるんだ?』
聖竜の脳内実況
なんだろう。アレだよアレ。肉食植物がクパァって口を開けて今にも食べられそうな感じ。それがですね。邪神の死角で八竜の頭分つまり八個蠢いているんですよ。うん。
実況終わり。
『もうその話終わり!!早く紹介してよ!運んでやるから!』
『・・・言わないのか。まあ、いい。猫に聞け、ば?!あれ?!真っ暗になったんだけど?!なんなんだよ?!』
『あ、俺たちは知らないから。俺たちではないから。』
再び聖竜視点
あの石砕けないな。魔法か何かかかってるぽいし、砕けたりはしないだろう。・・・でも、握りつぶすんじゃないなら一体なにをしてるんだろ。あ、下ろした。
『・・・・・・・・・・アレ?・・・猫になんか聞く予定だったのになに話すんだっけ?えっと〜・・・・・・あれぇ?思い出せん。八竜なんか知ってる?』
忘却させちゃったよ?!え?そんな魔法覚えたの?!この蔓恐ろしい子!!
『さ、さあ?俺たちは知らないぞ?』
『・・・知らないよ?』
『・・・そうか、まあ、大したことじゃなさそうだしいいわ。で、紹介か。今猫どんな感じ?』
『え、あ、えーっと、寝ちゃってる?かも。じゃあ、俺らも寝るかな。起きたら言って。邪神。』
『はあ?!俺は目覚まし時計じゃないんだけど?!』
『ほら、あっち向かせてあげるから。はい、じゃあおやすみー。』
『おい!てめぇら!フザケンナ!!起きろって!おい!!・・・・・・爆睡、かよ。はあ・・・・・・俺も寝るかな。』
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
昔話を終えて、休憩するディーネと、シャインと、聖竜とライアと私。
うん、疲れた。ってか、そんなことあったんだねぇ。そうかーキー坊は死んだのか。
「おねーちゃん、その、隠しててごめんな、さいっ。」
涙目になるライア。
泣かなくていいよ?あー。もうナデナデしてムギューしたいのに魔気のせいでできないとか!もうめんどくさい!
{あれから、当分姫様に召喚されなくてもう、闇堕ちしそうだったわ。鬱になりすぎて。}
{本当に慰めるの大変だった。シャインが闇堕ちしたら、光の精霊死んじゃうんだからね?私も闇堕ちしそうになってたけどね。}
『まあ、あの時のライアを見て、もう逆らえないと思ったね。』
『うん、邪神と話してた時、邪神(石)の背後にすごく怖いのが居たんだよ。うん、あれは無理。しかも忘却魔法覚えてたのを目の当たりしちゃったら、余計に無理。』
「うん、神に通用する忘却魔法とか、もう、世界征服可能だよ?あれだよな。ライアと猫が魔王として降臨したら勇者全滅だな。いや、世界の破滅だわ。創造神でさえ相手にならなかったりして。」
【ありえるのう。猫に創造の力があったら、新しく世界を作り出すことも可能だしのう。】
へー。創造の力かぁ・・・・・・?アレ?私持ってないっけ?
【{『「はっ?!」』}】
だって、この世界にはない猫魔法創り出したよ?
【・・・あ。】
『え。そんなのあるの?!』
{そういえば、ギフトなしだったわね?なのに、魔法が使えてた。}
「え、新世界作れるじゃん。」
新世界・・・作らないといけないわけじゃないんだよね?なら、当分いいや。創り出したとしても、最初は何もないんでしょ?なら、いいや。まだ、見たことない環境とかこの世界にあるかもだし・・・。
【ちょっと待つんじゃ。じゃあ、あれかの?まさか、わしの娘は創造の力を持つ異世界の神を召喚したということになるのか?!?!】
「『{・・・・・・。}』」
私、あの世界で神だったのかな?そこらへんはわかんない。記憶があやふやでさ。なんか問題あるの?
【大有りじゃ!そんなことしたら!その世界は崩壊しとることになる!異世界の神が神を召喚する事などあり得ない事なんじゃぞ?!わしの娘はなんてことぉぉぉ!!!】
「・・・でもよ、証拠とか確認できるものとかないのか?記憶があやふやな状態では本当に神だったかわからねぇだろ?」
【そうじゃ!記憶があやふやなら、神玉という宝玉を見たことはないか?!それに全て記録されとるはずじゃ!そこには持っていけんから、ちょっとこっちに来て確認を・・・】
待って?神玉?・・・・・・・・・・・・ぁ。ちょっと私用事思い出したから・・・寝る。おやすみ。
【え、ちょ・・・どういうことじゃ。】
「・・・あの子供が関係してんのか?」
『誰?誰?』
「まあ、起きたらわかるだろ。」
えっとえっと、おーい。いる?
あ、おかあさん。おはよう。ようやくいろいろわかって来たみたい?
やっぱり、私は神?
そう、とある世界の神だった。もう世界は滅んでるけどね。まあ、おかあさんが滅ぼした後召喚されたからどっちみち創造し直すところだったんだけどねー。いわゆる、リセットだね。
それで、君は私の子であり、神玉の守護者だね?
うん!記憶の集合体である神玉は、僕のちからの一部として存在しているから、僕に言ってくれれば見ることが可能で元の世界のことを知ることもできるよ!もちろん新世界の創造もね!昔のは無くなっちゃったから最初から作らないとね。
産まれる前に創り出すの?ふふ、待ち遠しいのかな?
うん!だって、今度は楽しい世界ができる気がするから!悲しい世界ばかりだったからね。おかあさんには刺激が必要だったんだよ。この世界のような!だから、いい経験いっぱいできたんじゃない?
うん、できた。でも、まだ造らないよ。あなたを産んで、お姉ちゃんやお兄ちゃん達を紹介しないとね?
!!うん!!
それには神玉と、同調して、魔気じゃなくて、神気の暴走を止めないとね?
神気?あー。そういうことか。わかった。なんか、いろいろ忘れてるよ。早く産まれて早く教えてね?
うん!
おかあさん、手を出して?
うん。
じゃあ、僕に名前をつけて?
え!ここで?!え、ええ?
んー。
頭に浮かんだものでいいんだよ?
そんなに適当なものじゃダメなの!大切な私の子の名前なんだから!
・・・・・・。
・・・。
・・・・・・決めた。わたしの愛しい息子。
フィリオ!
フィリオ・・・フィリオ、うん!僕!フィリオ!
おかあさん、僕に名前をつけてくれた。大切な大ー切なっ!ガイアナおかあさん!
っ!!
フィリオから光が弾け、わたしに降りかかる。昔の記憶や、今までの記憶が頭の中を巡り、フィリオとともに光に包まれ、そして・・・