chapter3.自分の空想を語ろう!(未来)
「chapter2では女の子と対等の立場から、一緒に共有できる「いま」のことを話題にするようにしたよ!そしてchapter3では、共有するかもしれない「未来」を空想する練習をするんだよ!でも空想じゃなくてキモオタの妄想だとドン引きされるだけだから注意が必要だよ!」
(空想…?)
「空想ってことで意味したのは、単純な今後の予想や推測から、将来への展望まで、様々な形での未来への言及だよ!」
(うわっ…びっくりした…!)
「それじゃ早速、第一問:飲み会の会場へ数人で雑談しながら歩いています。そのメンバーの発言『2時間飲み放題らしいですよ』に対する、適切な答えを出来るだけ多く挙げるんだよ!」
選択形式が変わって、より発想力が試される自由形式に。
「えっと…2時間は長いですね……それか逆に2時間は短いで」すね
「そこまでだよ!5つ以上答えられたら合格だよ!」
「思いつかん…」
「不合格の人は共有できるかもしれない未来を経験をもとに想像する能力が発展途上なんだよ!具体的にその2時間をイメージして、たくさん飲みましょうとか、2時間も飲んだら吐いちゃいそうとか、良い店だったらまた行こうとか、自由な空想を未来形で述べるだけなんだよ!形容詞の一語で答えるとか論外!」
「こいつッ…!?」
男が立ち上がって辺りを見渡しても、そこはテレビの照明だけが頼りの、自分の薄暗い部屋。
また座って読み始めたのは今さっき買ったばかりのこのゲームの説明書。
ざっと確認してもNAMEKOの新作とは言え何の変哲もない、飲み会が舞台のただのギャルゲーだ。
「この程度で手こずってたら、リアル飲会王にはなれないよー☆」