黒い瞳
掲載日:2026/07/11
黒き一点の種子よ
その拡がりよ
夜よ
その深さよ
夜が零した涙の星よ
わたしの中に落ちたのか
星の中に落ちたのか
眠りの中にだけ
全てを受け入れて手放してゆける
心根の糸が伸び編み込まれてゆく先に
芽生える双葉
あの瞳の中で言葉が生まれゆくのは何故
その言葉さえ
波紋のように広がってゆくことに慄く心
何故 閉じずに 枯れてもまた
花のように咲いて
あなたの胸元に届けてみたい
一輪となってゆく
闇の不可思議の中で
立ち出ずるあの花と共に
言い切る言葉は失くしたように




