気づいたらダンジョンに危険因子扱いされてました。
ダンジョン。普通の冒険者はどこまで攻略してるかわからないが、気づけば俺たちは、既に75階層まで到達していた。
その際何度か伝導斬撃波で大量のモンスターを瞬殺してしまったり、攻撃されたがるルナを守りながら戦ったりで結構疲れた。
なぜかルナが頑丈なため、ダメージを受けていないようだ。これはタンクの才能があったのかもしれないな。
一方、ダンジョン最下層では不穏な空気が漂っていた。
「ダンジョン内での異常を確認。モンスターの大量瞬殺が立て続けに発生。対策として死神の生成に移行します」
ドクン……ドクン……
「この音はなんでしょうか……」
「鼓動?みたいな感じだな」
まぁ気にすることはないだろう。
俺はこの調子でダンジョン攻略を楽しむ。それが1番だ。
「死神の生成が完了しました。これより、危険因子を排除します」
それは世界で初めて、ダンジョンが自らの意思で殺意を実体化した瞬間だった。
「ギャァァァァァァァァァァァッ!!」
「えっ何!?も……モンスターでしょうか」
ピクピクッ
俺のアホ毛が何かに反応した。
「なんかヤベェのがすごい勢いでこっちに来てるな」
その瞬間、ダンジョンの床を突き破って1体のモンスターが現れた。
!?
「ギャルァァァァァァァァァッ!!」
ムカデのような体に、長く鋭い腕と龍のような頭がついている。間違いなく異常個体だ。
モンスターはルナを睨みつけ、そのまま鋭い手を突き刺そうとした。
「……っ!?」
俺はルナを近くに引き寄せ、顔に刺さる寸前でモンスターの攻撃を素手で止めた。
その瞬間すさまじい衝撃波が生じる。
「今のはいくら頑丈なルナでも死んでたな」
ぎゅっと拳を握りしめ、ルナは小さく息を吐いた。
「あ……ありがとうございます」
そのままモンスターの手を弾き、デコピンの衝撃波で吹っ飛ばした。
「ザワノス。なんだあれは」
『鑑定結果……あれはダンジョン特殊個体、死神です』
「死神か……」
「ご主人様……誰と話してるんですか?」
つい口に出してしまっていたようだ。
「気にするな。ただのひとりごとだ」
「ギャルルルル……」
煙の中から死神が現れた。今ので死んでないのか。
「おい死神。お前の相手は俺だ」
「ア゛ァァァァァァァ……」
死神が一気に距離を詰め、鋭い手を振り下ろす。
バァァァァァァァァァァン!
衝撃でダンジョンが揺れる。
「なんて力だ……」
……と言ってみたが、実際痛みもダメージもないから強いかどうかもわかんないんだけどね。
「攻撃を……避けてない!?何してるんですかご主人様!!」
「いやぁ、どれだけ強いか確かめてみたくてさぁ」
ダンダンダンダンダンッ!!
「めちゃくちゃ殴られてますご主人様!!」
連続で衝撃波が生じるが俺は微動だにしなかった。
今までのモンスターよりは遥かに強い。
こいつは、俺の攻撃にどれだけ耐えられるかな?
指を振るとその方向に死神が吹っ飛び、何度も壁や天井に叩きつけられる。
そのまま念力で奥の方まで吹っ飛ばす。
ドォォォォォォォォォンッ
「ヴゥゥゥゥゥ……」
起き上がった死神の前に瞬間移動して蹴りを浴びせる。
「……ッ!?」
ダァァァァァァァァァァァァァァンッ!!
死神は消滅した。
「悪いな。手加減したつもりだったんだが……まぁいいか。次はもっと俺を楽しませてくれないかなぁ」
「す……すごすぎる。あんなバケモノ相手に手加減して勝つなんて」
「まだ力の制御がイマイチなんだよな……」
ルナがモジモジして俺を見つめる。
「あの……」
「どうした?」
「さっきは守ってくれてありがとうございました。私……怖くて何もできなくて……」
ルナは暗い表情を浮かべていた。
「気にするな。それに守るのは当然だろ。ルナは俺の奴隷であり、そして仲間なんだからな」
「……っ!!はいっ!!」
ルナに笑顔が戻った。
『報告でーす。ダンジョン特殊個体、死神の討伐により、ドロップアイテム、死神の結晶を獲得しました』
それからは死神以上のモンスターが現れず、案外簡単な攻略になってしまった。
そして俺たちは100階層まで到着した。
「今までで一番大きな扉ですね。ラスボスってやつでしょうか」
「どうだろうな」
扉を開くと、そこには黒く光る球体のようなものが浮いていた。
「危険因子、負内 無宗を確認。これより迷宮王、監視者が直接排除を実行します」
その言葉と共に、ダンジョンが俺を拒絶するように震えた。
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「今後どうなるの!?」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当に嬉しいです。
何卒よろしくお願いします。




