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白粉の記憶  作者: キャロット艦長
第四章

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実現したでまかせ

ヒトミ先生と一緒にディナーに行くことになったものの、日程はなかなか合わなかった。ヨシヒロの方が忙しくなってしまった。多くの企業の決算発表が済んで、有価証券報告書の提出が迫っている。株主総会も控えている。


結局、ディナーの日程は8月になった。それは、ヨシヒロにとっても都合がよかった。そもそも、「夜景の綺麗なイタリアン」なんてでまかせだったのだから、お店を探す時間が増えた。


ディナーの日、ヒトミ先生は黒と紺の中間色の服装でやってきた。シャツワンピースというらしい。イマイチ女の人の服装の分類はわからない。ただ、落ち着いた雰囲気だった。


「ちょっと~、めっちゃいいお店やん。服装、大丈夫かな?」


女の人でもそう思うのかと思った。男だけの悩みではないようだ。


お店に入り、食事が始まった。赤ワインが注がれ、前菜が運ばれてきた。ヨシヒロは、自分のテーブルマナーが大丈夫か気になった。自分で予約したのにもかかわらず。


「いつも、こんなお店行ってるの?」


ヒトミ先生が聞いてきた。


「いや、そんなことないですよ(笑)こういうところ、初めてです。」


「へぇ~。仕事はどう?順調?」


「いやあ、色々大変ですね。残業時間がやばいっす。」


会話が進んでいった。


コースも進んでいき、メインの肉料理が出てきた。ナイフとフォークは使い慣れない。


「なんか、慣れてないのがバレますね(笑)」


ヨシヒロは笑ってごまかした。


「こんなの言うのもナンやけど、お箸ほしいよね(笑)」


ヒトミ先生も答えた。


「夜景って、好きですか?」


ヨシヒロは聞いてみた。職場の先輩で「オトコって、夜景見せときゃ大丈夫って思ってるやろ!あれ、気に食わん(笑)」って言っている人がいた。ヒトミ先生が同じとは思わないが、どんな回答をするのだろう。


「うん。あんまり見に行ったことないけどね。」


そうなんや、と思った。さっきから薄々思っていたが、こういうお店に来たことが少ない感じだった。


やがて、デザートが運ばれてきた。食べながら、ヨシヒロはタイミングをうかがっていた。


実は、ヨシヒロはこのお店で告白しようと思っていた。正直、今まで3回くらいしか会ってないし、それも2~3カ月おきだ。普通ならこういう状況で告白しないし、まず好きにもなっていないだろう。


だが、相手は違う。10年以上にわたって想い続けてきた女性なのだ。

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