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白粉の記憶  作者: キャロット艦長
第四章

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喫茶店で

神戸の喫茶店では、2時間くらい話をした。話していくうちに、ヒトミ先生はまだ独身であるとわかった。恋人がいるかどうかは、わからなかった。お母さんの体調がよくなくて、お世話が必要だということは、何度か言っていた。


話の中でヒトミ先生とヨシヒロの干支が一緒だと気がついた。たしかに、ヒトミ先生がヨシヒロの担任だった時、先生は大卒2年目の24歳、ヨシヒロは6年生で12歳。ちょうど干支でひと回り違った。


逆に今はヨシヒロが24歳。会計士試験のため大学を1年間留年していたから、ちょうどヒトミ先生と初めて会った時の年齢に追いついた。そう思うと、不思議な巡り合わせだ。


だが、このままでは「ただ会っただけ」になってしまう。それはそれで悪くはないが、ヨシヒロはどうしても関係性を発展させたいと思った。


「先生、お酒、飲めるんですか?僕、結構お酒好きなんですよ!」


これまた思い切って聞いてみた。ヒトミ先生は笑みを浮かべて、


「へぇ~。」


とだけ言った。


「今度はお酒、飲みに行きませんか?」


なんとか上手く誘いたかった。だが、他に誘う糸口が見つからなかった。なんか、電話の時からずっと綱渡り的に誘う名目を探している。だが、意外にもヒトミ先生はこう答えた。


「お酒、飲めるようになったんだ。そうやんね、ハタチ超えてるもんね。いいね~、また行こっ!」


意外にも乗り気だった。社交辞令なのかもしれないが、またお会いすることになってこの日はお開きとなった。


次はいつがいいかなと思った。やっぱり忘年会のシーズンがよさそうだ。お酒を飲むにはいいキッカケだ。


11月の月末にまた先生に電話した。忘年会ということで先生も快諾してくれた。結局、その年の年末は先生が忙しくて、年明けの新年会になった。それでも、先生とお酒が飲めるのには変わりなかった。場所は今回も神戸になった。


新年会の日、先生はグレーのコートでやってきた。もふもふした感じだった。中には白のセーターを着ていた。


乾杯して新年会が始まった。教え子とお酒を飲むのは初めてと言っていた。まあ、最近やっと教え子の中から成人した人が出てきたという年齢なので、当然といえば当然だ。だが、ヒトミ先生にとっても自分はやや特別な人なのではないか?ヨシヒロは希望的観測を抱いた。

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