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白粉の記憶  作者: キャロット艦長
第四章

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自分はヘンなのか

4月からヨシヒロは、公認会計士として監査法人で働き始めた。いや、正確には「会計士補」だ。正式に会計士を名乗るには、2年間の実務経験が必要になる。勤務地は大阪だった。


新社会人になってから、いきなり高給取りとしてスタートするわけだが、業務内容は正直言って地味なものが多かった。大手企業に監査に行くことはあるが、金庫の中の現金を数えるという仕事もあった。もちろん大切な仕事だが、今日び現金を大量に持っている企業などなかった。


それでも入社直後から各社の決算期に合わせて繁忙期が始まり、8月頃にようやく落ち着いた。そして、そろそろヒトミ先生に連絡しようと思った。


だが、そこで昔から疑問に思っていることも頭に浮かんできた。「男子小学生なのに女性の先生に恋心を抱くって、自分はヘンなのではないか?まして、大人になっても忘れないって大丈夫なのか?」


ちょうどその頃、会社で健康診断があった。その中で心理カウンセラーとの面談があった。問診票を書きながら、自分の気持ちがヘンなのか聞いてみようと思った。


健康診断の日、カウンセラーとの面談でヨシヒロは今まで思っていたことを聞いてみた。カウンセラーというと、穏やかで優しそうな雰囲気の方かと思っていたが、意外とキツそうな雰囲気だった。それでも、相談内容には真摯に答えてくれた。


「他に、悩んでることや、聞いておきたいことはありませんか?」


「実は、僕、自分でも恥ずかしいんですけど、小学生の時に女の先生を好きになって・・・、それで今でも好きなんです。これって、ヘンなのでしょうか?」


「なるほどね。別にヘンではないですよ。そういう人、意外といるんじゃないかな。大丈夫ですよ。女の先生にそういう感情を抱くことは、起こり得ることです。」


「そうなんですね。実は、また連絡取りたいと思ってて、出来ればお会いしたいんです。」


「そうですね~、うーん、連絡してもいいとは思います。ただ、お相手にも今の生活がありますから、そこは大切にしてくださいね。」


「わかりました。ありがとうございます。」


ヒトミ先生が、今も独身なのかはわからない。仮に独身でも恋人がいるかもしれない。それでも、そろそろ連絡してみようと思った。


夜、ヒトミ先生の連絡先の画面を開いたまま迷っていると、うっかり電話番号の箇所に指が触れて、通話発信をしてしまった。最近、ガラケーからi-phoneに買替えて、使い方をよくわかっていなかった。ヨシヒロの意図したタイミングではなかったが、呼び出し音が鳴った。

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