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白粉の記憶  作者: キャロット艦長
第三章

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充実した職業体験

「ヨシヒロくん!元気だった?」


ヒトミ先生が会議室に勢いよく入ってきた。たまたま職業体験のメンバーに、ヒトミ先生の教え子はいなかった。周りの視線も気にはなったけど、


「はい!元気してました!」


と挨拶した。そして、


「これからよろしくお願いします!」


とあくまで職業体験の中学生として振る舞った。


職業体験の間、ヨシヒロはヒトミ先生と大きく関わることはなかった。それでも、廊下ですれ違うたびに色々な話をした。ヨシヒロの中学生活の話や、先生の今のクラスの話をした。特別な関係なのかな?ヨシヒロはそう思いたかった。


ヨシヒロにとって、2週間の職業体験は充実していた。ヒトミ先生がいたからということではなく、純粋に働くということに充実感を覚えた。もちろん、本格的に仕事というものをしたわけではなかったが、将来の職業について考える機会にはなった。最後の日、職員室で担当の先生にお礼を言い、ヒトミ先生のところに向かった。


「あんまり関われなかったけど、他の先生方も助かったって言ってたよ。また来てね!」


本当にまた来たい、ヨシヒロはそう思った。


とはいえ職業体験の後、ヨシヒロがヒトミ先生と大きく関わることはなかった。たまに朝の通学途中に、例の交差点でヒトミ先生と出会って挨拶することはあった。でも、それくらいだった。


中学3年になって、母校の小学校の運動会を見に行くことがあった。かつてクラスメイトだったシンジが、弟が出るからと言って誘ってきた。ヨシヒロには姉がいたが、見に来たことはなかったなあと思った。そして、またヒトミ先生に会えるかもしれない。


運動会の日、ちらっとヒトミ先生と出会った。さすがに忙しそうだったので、少し挨拶した程度だった。それでも、ヒトミ先生はニコニコした表情を見せてくれた。


やがて、中学校も卒業が近づいてきた。高校はそれぞれ受験することになるので、みんな離ればなれになる可能性があった。ヨシヒロの友人では、タツヤとシンジが同じ高校を受験することになった。アキノリは電車に乗って、隣の街の高校を受験した。ヨシヒロも家から少し離れた高校を受験した。


4人とも第一志望の高校に合格した。この頃は、高校合格のお祝いに携帯電話(当時はガラケー)を買ってもらう子が多かった。4人とも携帯電話を買ってもらい、早速メールアドレスを交換した。4月から離ればなれかあ、でもケータイがあれば、大丈夫やな。4人とも同じことを思っていた。

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