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白粉の記憶  作者: キャロット艦長
第二章

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宝物のような年賀状

二学期の終業式が終わり、冬休みがやってきた。この頃、ヨシヒロは自分の気持ちがようやく「性的」なものだと気付くようになってきた。これは、いわゆる性欲というものなんだなとわかるようになってきた。


だが、それと同時に怖いとも思った。同じ小学生ではなく、先生を好きになる?それも、ただの好きではない。自分はヘンなのではないか?そう思った。


さすがに友達には言えない。家族にも言えない。自分の心の中でひたすら隠し続けた。


やがて、年が明け、家のポストには年賀状が何枚か届いた。ほとんどが両親へのものだったが、タツヤやアキノリ、シンジからのものもあった。ヒトミ先生からのは来てないか?一生懸命になって探した。


あった!


森の中からお宝を見つけたような感覚だった。その葉書を胸に当てて一目散に自分の部屋に行って机の上に置いてから、家族のもとへ年賀状を持っていった。


年賀状が届いてから1週間ほどで三学期が始まり、この学期が終わるといよいよ卒業。そして、ヒトミ先生とも離ればなれになる。ヨシヒロはそれが憂鬱だった。


クラスは一時期に比べて落ち着いていた。大きな事件も起こらなかった。授業の内容も段々と覚えることが減っていった。教科書の最後の方のページって、どの教科も「何とかの未来に向けて」みたいなテーマが増えていった。


そんな中、ヨシヒロはインフルエンザにかかった。5年生の時は皆勤賞だったので、今年も連続で狙っていたが、もう少しのところで休む羽目になった。


自宅で療養していると、チャイムが鳴った。母親がインターホン越しに話しているのが聞こえた。それを聞いて、身体がほてってきた。


ヒトミ先生が来てくれた!


どうやら、お見舞いに来てくれたようだ。会いたかったが、先生にうつしたらいけないので、寝ておくように言われた。そもそも、熱にうなされていたので、動くのもキツかった。


だが、先生を一目見たかった。部屋の扉まで這っていき、なんとか扉を開けた。扉の陰から廊下に這い出して玄関の方を見た。先生と母親が話しているのが見えた。先生がこちらに気がついて手を振ってくれた。ヨシヒロも全力で手を振った。母親は「まあ!」という顔をしていた。

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