93. シリア・フェニキアの女 場所:おそらくカペルナウム、フェニキアのティルス地方
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『 』囲み ── 旧約聖書または会話の中の引用
イェシュアはそこを立って、ティルス地方に行かれた。ある家に入り、誰にも知られたくないと思っておられた。しかし、隠れていることができず、穢れた霊につかれた小さい娘を持つ一人の女が、すぐイェシュアのことを聞きつけて来た。この女は異邦人で、シリア・フェニキア生まれであったが、娘から悪鬼を追い出して欲しいとイェシュアに激しく願って叫び続けた、「ご主人よ、ダビデのお子様よ、どうぞお慈悲を!娘がひどく悪鬼に苦しめられています!」ところが、イェシュアは一言もお答えにならなかった。そこで弟子たちが寄って来て、彼に願って言った、「願いを叶えてやって、(早く)この女を追い払ってください。どなりながらついて来ますから。」しかし、イェシュアは答えられた、「わたしはイスラエルの家の迷っていなくなった羊のところにしか遣わされていない。」だが、その女がやって来てイェシュアの足下にひれ伏して言った、「ご主人よ、お助けください!」イェシュアは答えられた、「まず子供たち(イスラエル人)を満腹にさせよ。(この諺があるように)『子供たちのパンを取り上げて、(イスラエル人以外の)小犬どもに投げてやるのはよろしくない。』」しかし、女が言った、「ご主人よ、是非どうぞ!小犬どもも、その主人の食卓から落ちるパン屑をいただくのですから。」そこでイェシュアは答えられた、「ああ、女よ、立派な信頼だ!それほど言うなら、よろしい!願いどおりに成れ!お帰り、悪鬼はもう娘から出て行った。」すると、ちょうどその時から、娘は治った。女が家に帰って見ると、その子供は寝床に寝ており、悪鬼はもう出ていた。




