88. 湖の上を歩く 場所:ガリラヤ湖の北東(人里離れた所)、ガリラヤ湖
•凡例•
( )囲み ── 訳者または編集者によるより理解しやすくするための補助、本文と一緒に読んでかまわない
[ ]囲み ── 訳者または編集者による語句の定義をより明確にする説明
『 』囲み ── 旧約聖書または会話の中の引用
さてイェシュアは、人々がやって来て、自分を(エルサレムに)攫って王にしようと計画しているのを知り、自分で群衆を解散させる間に、すぐ弟子たちを強いて舟に乗らせ、向こう岸のカペルナウムに先発させられた。そして、イェシュアは群衆を解散させると、祈り[天の父上との交流]のため山に上って引っ込まれた。暗くなっても独りそこにおられた。ところが、湖は大風が吹いて荒れていた。弟子たちは二十五か三十スタデオ[五キロか六キロ]ばかり漕ぎ出して、もう湖の真ん中に出ていたが、向い風のため波に悩まされていた。イェシュアは弟子たちが漕ぎ悩んでいるのを見ると、第四夜回りのころ(すなわち夜明けの三時ごろ)、湖の上を歩いて彼らの所に来て、(舟の脇を)通り過ぎようとされた。弟子たちはイェシュアが湖の上を歩いて舟に近づいて来られるのを見ると、「幽霊だ!」と言って肝をつぶし、恐ろしさのあまり声をあげて叫んだ。しかし、イェシュアはすぐ彼らに話しかけて言われた、「安心せよ、わたしだ!怖がることはない。」ペテロが答えた、「主よ、あなたでしたら、どうかわたしに命じて、水の上を歩いてあなたの所へ行かせてください!」イェシュアが言われた、「来なさい!」ペテロは舟から下り、水の上を歩いてイェシュアの所へ向かって行った。しかし、(もう一足という所で)強い風を見たため、おじけづき、沈みかけたので、「主よ!助けてください!」と叫んだ。するとすぐイェシュアは手を伸ばし、ペテロを捕まえて言われた、「信頼の小さい者よ!なぜ疑うのか?」そして二人が舟に乗ると、風は止んだ。舟の中にいた人たちは、イェシュアの前にひれ伏して言った、「真に、あなたは天主の子です!」彼らは正気を失うほど(困惑して)驚いてしまった。(先ほどの五千人の)パンのことをも悟らず、心が頑なになってしまっていたからである。




