61. お水浸らせ者ヨハネの問い 場所:ガリラヤ(おそらくナインかその付近)
•凡例•
( )囲み ── 訳者または編集者によるより理解しやすくするための補助、本文と一緒に読んでかまわない
[ ]囲み ── 訳者または編集者による語句の定義をより明確にする説明
『 』囲み ── 旧約聖書または会話の中の引用
さて、お水浸らせ者ヨハネの弟子たちがこれら一切のことをヨハネに報告した。ヨハネは牢屋で、(イェシュアの)救世主としての働きを聞くと(心が動揺し、)弟子を二人ほど呼び寄せ、イェシュアの所に遣って尋ねさせた、「来るべき方(救世主)はあなたですか?それとも他の人を待つべきでしょうか?」そして、その人たちはイェシュアの所に来て言った、「わたしたちはお水浸らせ者ヨハネから来て、お尋ねするよう申しつけられました。『来るべき方はあなたですか?それとも他の人を待つべきでしょうか?』」
イェシュアは(ちょうど)その時、病気や苦しみや悪霊から多くの者を治し、また多くの盲人を見えるようにしてやっていた(ところであった)。すると、イェシュアは彼らに答えて言われた、「行って、(今ここで)見たこと聞いたことをヨハネに報告せよ。──盲人は見えるようになり、足なえは歩き回り、癩病人は清まり、聾者[耳が聞こえない人]は聞き、死人は生き返り、貧しい人は良きたよりを聞かされている。そして、幸いなのはわたしにつまずかぬ者[疑わぬ者]である。」
ヨハネの使いが立ち去ると、イェシュアは群衆にヨハネのことを話し出された。──「(先頃)あなたたちは何を眺めようとして、荒野(のヨハネの所)に出かけたのか?風にそよぐ葦だったのか?(まさかそうではあるまい。)それでは、何を見ようとして出かけたのか?柔らかい着物を着ている人か?見よ、立派な着物を着て贅沢をしている人ならば、宮殿におる。それでは、何を見ようとして出かけたのか?預言者か?そうだ、わたしは言う、(預言者だ。)預言者以上の者だ。
『(天主は言われる、)
「見よ、わたしは使いを遣って、
あなたの先駆けをさせ、
あなたの前に道を準備させる」』
と(聖書に)書いてあるのは、この人のことだ。アーメン[真実に]、わたしは言う、女の産んだ者の中には、ヨハネより偉大な者はまだ現われたことがない。しかし、天主による統治では、一番小さい者でさえも、彼より偉大だ。
民衆も皆(ヨハネの言葉を)聞き、税金取り(まで)も、ヨハネからお水浸しをしてもらう(ことによっ)て天主の義[天主の本質]を認めた。しかし、パリサイ人と律法学者とは、彼からお水に浸らせてもらうことをせず、彼らのためを思う(せっかくの)天主の意図をないがしろにしてしまった。とにかく、お水浸らせ者ヨハネの(現われた)時から今日まで、天による統治は激しく前進しており、そして、暴力的な人たちがそれを激しく攻撃して奪おうとしている。すべての預言者と律法[旧約聖書]とが預言したのは、ヨハネ(の現われる時)までである。そして、(今わたしが言ったことを)受け入れる気があなたたちにあるなら(わかることだが、)ヨハネこそは、(救世主の先駆けとして)来るべき(預言者)エリヤである。耳のある者は聞け。
だが、(気ままな)この世代の人々を何に譬えようか?彼らは何に似ているだろうか?市場に座って、(嫁入りごっこや弔いごっこをしながら)互いに呼びかけ合う子供たちに似ている。──
『笛を吹いたのに、踊ってくれない。
弔いの歌を歌ったのに、泣く真似さえもしてくれない。』
なぜなら、あなたたちは、お水浸らせ者ヨハネが来てパンを食べず酒を飲まないと、『悪鬼につかれている』と言い、人の子 (わたし) が来て飲み食いすると、『そら、大飯食らいだ、飲べえだ、税金取り[39参照]と罪人[的外れ者]の仲間だ』と言うのだから。
しかし、(天主の)知恵の義しさは、その業とその子ら(税金取り、罪人[的外れ者]など)皆によって証明される。」




