51. 山の平地の教え 4: 敵を愛せよ
•凡例•
( )囲み ── 訳者または編集者によるより理解しやすくするための補助、本文と一緒に読んでかまわない
[ ]囲み ── 訳者または編集者による語句の定義をより明確にする説明
『 』囲み ── 旧約聖書または会話の中の引用
あなたたちは(昔の人がモーセから、)『目には目を、歯には歯を』(──人の目をつぶした者は自分の目で、人の歯を折った者は自分の歯で、償わなければならない──)と命じられたことを聞いたであろう。しかし、わたしはあなたたちに言う、悪人に手向かってはならない。誰かがあなたの右の頬を打ったら、左をも向けよ。(裁判所に)訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも取らせてやれ。また、上着を奪おうとする者には、下着を拒むな。もし誰かが無理に一ミリオン[一キロ半]行かせようとするなら、一緒に二ミリオン[三キロ]行ってやれ。求める者には誰にでも与えよ、そしてあなたから借りようとする者を断るな。また、あなたの物を奪おうとする者から取り返すな。
あなたたちは(昔の人がモーセから、)『隣の人を愛し、敵を憎め』、と命じられたことを聞いたであろう。しかし、わたしはあなたたちに言う、敵を愛せよ。自分を憎む者に親切を尽くし、呪う者に(天主の)祝福を求め、侮辱していじめる者のために祈れ。あなたたちが天の父上の子であることを示すためである。父上は悪人の上にも善人の上にも日を昇らせ、義しい人にも義しくない人にも、雨をお降らしになるのだから。自分を愛する者を愛したからとて、何の褒美があろう?(人でなしと言われるあの)税金取り[39参照]や罪人[的外れ者]でも同じことをするではないか?また、仲間にだけ挨拶したからとて、または自分に善いことをしてくれる者に善いことをしたからとて、何の特別なことをしたのだろう?異邦人でも同じことをするではないか?また、取り戻すつもりで貸したからとて、何の恵みがいただけよう?罪人[的外れ者]でも同じだけのものを取り戻そうとして、(他の)罪人[的外れ者]に貸すのである。だが、あなたたちは敵を愛せよ、親切にせよ、何も当てにせずに貸してやれ。そうすれば褒美をどっさりいただき、かつ、いと高きお方の子となるであろう。いと高きお方は恩知らず者や悪人にも、情け深いからだ。あなたたちの(天の)父上が慈しみ深くあられるように、慈しみ深くあれ。また、天の父上が完全であられるように完全であれ。




