1. はじめに
•凡例•
( )囲み ──訳者または編集者によるより理解しやすくするための補助、本文と一緒に読んでかまわない
[ ]囲み ──訳者または編集者による語句の定義をより明確にする説明
『 』囲み ──旧約聖書または会話の中の引用
(世の)始めに、(すでに)言葉はおられた。言葉は天主と共におられた。言葉は天主であった。この方[言葉]は、(世の)始めに天主と共におられた。一切のものはこの方を通して出来た。出来たもので、彼なしに出来たものは、何一つもない。彼の内に命があり、この命が人の光であった。この光は(いつも)暗闇の中に輝いている。暗闇はこの光を阻止できなかった。
彼[言葉]は、この世に生まれて来るすべての人を照らすべき真の光であった。この世に来ておられ、世は彼を通して出来たのに、世は彼を認めなかった。いわば自分の家[自分に属する者の所]に来られたのに、家の者が受け入れなかったのである。しかし、受け入れた人々、すなわち、その名を信頼した人には一人残らず、天主の子として生きる権能をお授けになった。この人たちは、人間の血によらず、肉の欲望や人の欲望にもよらず、天主(の力)によって生まれたのである。
この言葉は肉体となって、(しばらく)わたしたちの間に住んでおられた。(これがイェシュアである。)わたしたちはその栄光を見た。いかにも父上のひとり子らしい栄光で、惜しみない好意と真理とに満ちておられた。
わたしたちは一人残らず、この方の満ち満ちている豊かさの中から、惜しみない好意の上にさらに好意を戴いた。すなわち律法はモーセを通して与えられたが、惜しみない好意と真理とはイェシュア・ハ・メシヤ[救世主であるイェシュア]を通して現われた。天主を見た者は、いまだかつて一人もない。ただ、いつも父上の胸中におられるひとり子(の救世主)だけが、(わたしたちに)天主を示してくださったのである。