116. 仮庵の祭り:うわべで裁くな 場所:ユダヤのエルサレム(宮)
•凡例•
( )囲み ──訳者または編集者によるより理解しやすくするための補助、本文と一緒に読んでかまわない
[ ]囲み ──訳者または編集者による語句の定義をより明確にする説明
『 』囲み ──旧約聖書または会話の中の引用
さて、(仮庵の)祭りの時に、ユダヤ人(の役人たち)は「あの男はどこにいるだろう?」と言って、イェシュアを探した(が、見つからなかった)。また、群衆の間では、イェシュアについてひそひそ話が盛んにされていた。「彼は善い人だ」と言う者もあれば、「いや、民衆を惑わす者だ」と言う者もあった。しかしながら、ユダヤ人(の役人たち)を恐れて、誰一人おおっぴらにイェシュアのことを話す者はなかった。
祭りがすでに半ばになったころ、(すなわち祭りの四日目に、)イェシュアが宮に上って行き、教え始められた。するとユダヤ人は驚いて言った、「この人は学校に行ったこともないのに、どうして(こんなに)聖書を知っているのだろうか?」
イェシュアは答えて言われた、「わたしの教えはわたしのものではない。わたしを遣わされた方[天の父上]の教えである。その方の意志を行おうと決心する者には、わたしの教えが天主(なる父上)から出たものか、それともわたしが勝手に話しているかがわかるであろう。自分で勝手に話す者は、自分の名誉を求める。(そして、その言うことが偽りである。)しかし、自分を遣わされた方[天の父上]の言葉を語って、その方の名誉を求める者は、真実であり、(少しも)偽りがない。
あなたたちに律法を与えたのはモーセではないか?だが、あなたたちのうちに誰一人、その律法を守る者がない。(モーセ、モーセと言いながら、)なぜわたしを殺そうとするのか?(モーセは『殺してはならない』と言っているではないか?)」群衆が答えた、「お前は悪鬼につかれている!いったい誰がお前を殺そうとしているのか?」
イェシュアは答えて言われた、「わたしが(この間、安息日に三十八年の足なえを治すという)一つの業[41参照]をしたので、あなたたちは皆驚いている。(しかし、驚くことはない。)モーセがあなたたちのために割礼の制度[割礼は民族的アイデンティティの象徴であって、アブラハムの子孫が天主との永遠の契約のしるしとして、生後八日目に男児の性器の包皮を切り取る儀式]を設けたので──もっとも、これはモーセからではなく、(大昔の)先祖から始まったものであるが──あなたたちは安息日にも人に割礼を施している。(割礼についての)モーセの律法を破るまいとして、安息日であっても人が割礼を受けるのなら、わたしが安息日に一人の人の全身を治したからとて、何も腹を立てることはないではないか?(ことに割礼は、ただ体の一部分を健康にするだけであるのに!)うわべで裁くな、(律法の精神を見て、)義しい判決をせよ。」




