102. 姿が変る 場所:おそらくイツリアのヘルモン山
•凡例•
( )囲み ──訳者または編集者によるより理解しやすくするための補助、本文と一緒に読んでかまわない
[ ]囲み ──訳者または編集者による語句の定義をより明確にする説明
『 』囲み ──旧約聖書または会話の中の引用
これらの言葉を語られた後、八日ばかりして、イェシュアはペテロとヤコブとその兄弟のヨハネだけを連れて、祈るために高い山に上られた。祈っておられるうちに、彼らの目の前でイェシュアの姿が変った。彼の顔の様子が違ってきて太陽のように照り輝き、着物 (まで) が光のように真っ白に輝き出し、この世のどんな布さらし職人でも、これほど白くはできないくらいであった。すると見よ、栄光に包まれて二人の人が現われて、イェシュアと話していた。それはモーセと(預言者)エリヤで、イェシュアがエルサレムで遂げようとされているその旅立ちについて(彼と)語っていた。ペテロたちはぐっすり眠っていたが、(この時)目を覚まして、このイェシュアの栄光(の姿)と、一緒に立っている二人の人とを見たのである。
いよいよ二人がイェシュアと別れようとした時、ペテロが口を出してイェシュアに言った、「師匠!わたしたちがここにいるのは、とても良いことだと思います!だから小屋を三つ造りましょう。一つをあなたに、一つをモーセに、一つをエリヤに!」実のところ、ペテロは何を言っているのか、何と言ってよいか、(自分にも)わからなかった。三人(の弟子たち)ともひどく怯えていたからである。しかし、ペテロがこう言い終らないうちに、光る雲が湧き起こって、彼ら(イェシュアとモーセとエリヤと)を覆った。彼らが雲の中に入って、その時、
「これはわたしが選んだ最愛の子、
わたしの意に適った者。彼の言うことを聞け。」
と言う声が雲の中から聞こえてきた。これを聞くと弟子たちは地にひれ伏して、非常に恐ろしくなった。イェシュアは近寄り、彼らに触って言われた、「起きよ、恐れることはない。」その途端に(すべてが消え失せて、)弟子たちは目を上げて見回すと、もはや誰も見えず、ただイェシュアだけが、自分たちと一緒におられた。
山を下りながら、イェシュアは、「人の子 (わたし) が死人の中から復活する前には、(今)見たことを誰にも言うな」と彼らに命じられた。彼らはこの言葉をかたく守り、口をつぐんで、見たことを一切、誰にも話さなかったが、互いの間では(人の子が)死人の中から復活するとは、いったい何事だろうと論じ合った。
そして、(その三人の)弟子たちが(山の上のことを思い浮かべて)イェシュアに尋ねて言った、「では、なぜ聖書学者は、まずエリヤが(来てその後で人の子が)来るべきである、と言うのですか?(人の子は来られたのに、エリヤはまだ来ていないではありませんか?)」イェシュアは答えられた、「確かに、まずエリヤが来て万事を整えるであろう。しかし、わたしは言っておく、すでにエリヤは来たのだ。ところが、彼について書いてあるとおりに、人々は彼を(それと)認めず、したい放題のことを彼にし(て殺してしまっ)た。では、人の子については、どのように書いてあるか?人の子 (わたし) もまた同じように、人々から多くの苦しみを受け、軽蔑されるであろう。」その時、弟子たちは、イェシュアがお水浸らせ者ヨハネのことを指して(来るべきエリヤと)言われたのだと悟った。




