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第四話 入学式

今日は入学式当日。午前9時までに登校する事になっている。今日から本格的に高校生活が始まると思う少し緊張する。


「おはよ、ゆうくん。しっかり寝れた?私はあんまし寝れなかったよ〜…お陰で少し眠い。」


そう言いながら顔を洗う。どうやら彼女はあまり寝れなかったらしい。おそらく、これから高校生活が始まるから、緊張して寝る時間が遅くなってしまったらしい。


「みーちゃんおはよ。俺も実はそこまで寝れなかったんだよ。だから少し眠い…」


と言いながらあくびをする。これから高校生活が始まるとか思ってしまいちょっと寝不足気味である。俺も緊張しているのかもしれない。


「俺が料理するよ。家をすぐに出られるように準備しててね。」


「は〜い!」


と言いながら自室に戻った。数分後、料理が完成した。今日の献立はご飯、豆腐とわかめの味噌汁、鮭の塩焼き、切り干し大根の煮物、菜の花のナムル風和え物、だし巻き卵の和食メインのラインナップとなっている。


「みーちゃん!料理出来たよ〜!」


「はーい!今行くー。。。わぁ美味しそー!早速食べよう!」


「そう言ってもらえて嬉しいよ。頂きます。」


「頂きまーす!うん!おいひぃ〜!ってか、よくこんな短時間で作れたよね。」


「実はさ、寝れなかったから夜のうちに出来る料理は作っておいといたんだ。」


「いつの間にしてたのよ。言ってくれれば私も手伝ったのに。」


「ごめんごめん。今度一緒に作ろうな。」


と雑談をしながら食事を楽しんだ。ご飯を食べ終わった後、二人で洗い物をして学校へ行く準備をしている。


「俺らのクラスってどんなやつがいるんだろうね。」


「私の友達が2人いるよ。ゆうくんはどうなの?まさかボッチ?」


とニヤニヤと悪い顔をしながら聞いてくる。


「な訳あるかい!食堂の常連で同い年の奴がいてな、仲良くなったんだよ。少し前に話をした時に高校の話になってさ。どこに行くのか聞いてみたら、まさかの同じ高校行くみたい。」


「へぇ~。あれ、他にも同級生とか来てるんじゃないの?」


「まぁ、いるっちゃぁいるんだけどね。良くも悪くもないって感じ。」



「良かった。あ、待って。ここの髪ハネてる。直すからちょっとかがんで。うん、オッケー!」


「ありがと!」


「あ、もう出る時間だ!ゆうくん、いこ!」


ってな感じで俺達二人は高校へ向った。これからの学校生活が不安だ。なんだかんだ考え事をしていたら学校に着いた。出入り口がなんか騒がしい。


「あれ、もしかして幸貴か?」


と近くにいた人に声をかけた。


「あ、もしかして裕二くん!?お久しぶり!」


「おう!お久だな。元気にしてたか〜?」


「うん!むしろ元気が有り余ってるくらいだよ!」


名前は山本幸貴。中学時代の仲の良かったな友人である。容姿はよく女性と間違えるくらい中性的な見た目をしている。


「なぁ幸貴、なんの騒ぎだ?」


「あぁこれ?クラス分けだよ。どこのクラスなのかみんなで見てると思うよ。」


「クラス分け…ねぇ…俺はー…1組か。って幸貴も一緒じゃん。これからも宜しくな。」


「うん、宜しく!」


「私も1組だよ〜★」


「マジ!?みんな一緒だな!」


「そういえば裕二くんの隣の方は?」


と幸貴が美乃里に声をかけた。


「あ、私?渡辺美乃里。これから3年間宜しくね。」


「宜しく!渡辺さん!」


教室へ向かう。初めて会う人が沢山いる。どんな人がいるのかが楽しみだ。この学校は色んな施設が多い学校で校則もそこまで厳しいっていうほどでもないから助かる。


「教室はここかぁ。」


1年1組の教室に着いたから教室に入ったのだが…なんか…急に教室にいた生徒たちがざわつき始めたぞ…


「な、なんだ?」


「私達なんか格好おかしいのかな???」


「こんな美男美女が入ってきたら、ざわつくのも無理ないよ。スタイルも顔立ち良いしそりゃこうなるよ。」


「美男美女ってそんな…」


と、幸貴に言われ2人は照れた。美乃里は昔から綺麗だったのは分かるけど…


「よ、美乃里!」


「美乃里ちゃん、お久しぶり〜!」


「美沙ちゃんと沙奈ちゃん!久しぶり!」


二人は彼女の転校先の中学の同級生。ちょっとボーイッシュな斎藤美沙と少しおっとりした方が遠藤沙奈。やはり、可愛い人には自然と可愛い人が吸い寄せられる何かがあるのだろうか。


「また一段と綺麗になったんじゃないか?」


「そんなことないよ〜。二人こそさらに可愛くなったんじゃない?」


「え、嫌味かよ。あはは〜。」


仲良さそうで何より。俺もとりあえずボッチ確定ならずに済んで良かった。


「ってか幸貴いるじゃねぇか。ビックリしたわ。」


「幸貴くんもお久しぶり〜」


「え、今まで気付かれなかったのかよ…」


気付かれなかったのちょっと可愛そうだな…幸貴、頑張れ…


「幸貴くんのこと知ってたの?」


と美乃里が気になったから聞いた。


「まぁ部活で少し仲良くなってね。」


「へぇ〜そうなんだ。」


部活繋がりで仲良くなってたのか。俺は文化部だったからなぁ、部活繋がりで他校で仲良くなったやついなかったなぁ。


「そして美乃里の隣にいるあんたは?」


「…あ、俺?」


「あんたしかいないやん。」


「ごめんごめん。俺は高橋裕二。これから宜しく。」


「おう!宜しくな!あたしは斎藤美沙!」


「私は遠藤沙奈。宜しく〜!」


「なぁ美乃里、裕二とやけに親しげだけど。どんな関係なん?」


「私の彼氏〜。えへへ。」


とニコッとしながら腕に抱きついてくる。おいおいマジかよ。破壊力えげつないし、周りの視線も痛い…特に男の目線がヤベぇ…


「ねぇ美乃里ちゃん、もしかして中学の時に話てた男の人ってこの人だったの?」


と沙奈が恐る恐る聞いてきた。


「うん、そうだよ!」


「おいおいマジかよ…」


これからの高校生活が心配だ…


「僕も今知ったよ。も〜早く行ってよね〜。」


幸貴も知らなかったみたいで、凄くびっくりしている。


「あれ、言ってなかったっけ?」


「あれ、幸貴とも普通に話しているけど二人とも知り合いだったの?」


と幸貴と親しげに話しているのが不思議だったのか、沙奈が聞いてきた。


「そうだよ。幸貴はうちの家が飲食店をやっててね、常連なんだよ。店の手伝いをしてる時に部活帰りによく来てたんだよ。そこで仲良くなってな。」


「家の店?」


「うん。大衆食堂なんだけどね。そこによく来てくれてたんだ。」


「裕二君のお店のご飯ってとっても美味しいしんだよ!」


「へぇ~。幸貴がそこまで美味しいしって言うなら今度行ってみようかな。」


「ねぇ、今度皆で裕二君の店に行こうよ!」


「そうだな。じゃあ今度皆で活かせてもらうわ。」


「いつでもいらっしゃい。」


と話をしていたら先生教室に入ってきた。女性の先生だ。結構若くて綺麗な先生だな。


「みんな席に座って〜」


掛け声と共に全員が席に座った。


「今日からこのクラスの担任となった、野口と言います。学年を1年生から持つのは初めてだけど、これから宜しくお願いします。」


何故か男子生徒の目が凄くキラキラしている。おいおい…みんなチョロいな…


「入学式の練習があるので体育館に移動します。ついてきて下さい。」


そうして体育館へ移動する。4クラス全員が集まった。軽く見た感じそこそこな人数だ。入学式の練習は全体的な流れの確認をした。そして本番。保護者席に沢山の保護者の前を歩いてクラスの名簿順に座っていく。


入学式が終わり教室え向かった。そして軽いホームルームで明日と来週の日程を伝えてもらった。


「これで私からは以上です。何質問がある人はいますか?」


「バイトの申請書ってどこから貰えば良いですか?」


とクラスの人が聞いた。


「事務室から貰って下さい。そしたら事務の人から指示を受けると思うのでその通りに従って下さい。他にも質問ある人はいますか?無ければ終わります。んじゃぁ…高橋、号令頼みます。」


「分かりました。…起立……えー…」


「さようならでいいぞ。」


「あ、はい。分かりました…さようなら。」


そして挨拶が終わり帰宅することとなった。


「野口先生、ちょっと良いですか?」


「おぉ高橋、どうした?」


「バイトの件でちょっと質問というか相談というか…」


「おお、どうした?」


「家業を手伝う時ってバイトの申請が必要なのかなと思いまして。父親の仕事場が忙しい時とか人が足りない時、シフトに入ると思うのでバイトなのかなと思ったんですが父親の会社なのでバイトになるのか手伝いなのか分からなかったのでとりあえず聞いてみようと思いまして、聞いてみました。」


「最終的に決めるのは君の父親だと思う。だけどどちらに転がっても良いように先生たちと話し合って見るよ。返答は恐らく来週になると思うけど良いか?」


「はい。問題ないです。」


「ちなみに父親の会社って言ってたけど働く場所はどんな店なのか聞いてもいい?」


「基本的に飲食店です。」


「分かった。先生方に聞いてみる。後は無いか?」


「はい。後は、無いです。」


「じゃあな。気をつけて帰ろよ。」


「分かりました。さようなら。」


「何かあったの?」


そこに美乃里がひょこっと現れた。


「みーちゃんか。いやあのね?俺、親父の食堂の手伝いをしようと思ってバイトをしようと思ったんだよ。だけど親父の会社だからバイトで雇ってもらうのか手伝いとして働くのか分からなくてね。決めるのは親父なんだけど…もし手伝いだとしても店で働くから学校に申請とか必要なのかなって思ってさ。」


「ふ〜ん。なんだか大変そうだね。実は私もバイトしようかなと思っててさ〜。」


「何でまた。」


「一応親から仕送りしては貰ってるじゃん?だけど、仕送りに甘えてちゃ駄目だなと思ったのね。だからバイトしようと思ったの。」


しっかりしてて偉いなぁ…と裕二は感じた。


「バ先とか考えてるの?」


「ゆうくんと同じ場所だよ。前、食事に食べに行った時にバイト募集ってかいてあったから、バイトしてみようかなと思ったの。」


「分かった。とりあえず親父には連絡しておくよ。」


「ありがとう!もうすること無い?」


「無いよ。帰ろう!」


「うん!帰ろー。疲れた〜」


そして無事、入学式を終え帰宅することになった。

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