1-1 電脳世界
このお話は、不意に夢で見た風景を忘れる直前に書きなぐったものが大元です。
マイコンというものがよく解らないという人も、懐かしいと思って頂ける人も、楽しい思いで読んで頂ければ幸いに思います。
それではどうかお楽しみ下さい。
何か、身近に非常識な事なんてないだろうか。幼い頃、それこそ幼稚園児の頃から、常に俺の頭の中にはそうした思いがあった。
例えば、何かの変身アイテムなんかが唐突に手に入ったり、
例えば、突然異世界にでも行けるようになって、そこで獅子奮迅の大活躍をしたり、
例えば、実は俺には凄い超能力が眠っていて、女の子のピンチとかに突然覚醒したり、
そうした非日常が起こるのを期待しながら、今日もまた中学生としてつまらない日常を送っている。
果たしてそれはどうなんだろう。いわゆる世に言う“ちゅうにびょう”とかいうものに片足を突っ込んでいる気がしないでもない。だってまさに今その年頃なんだから。
とにかく、毎日が退屈だった訳だ。同じような事を日々繰り返すだけの日常。それはまるで広めの牢獄の中にでも閉じ込められてるかのように思えている。今の所、密かに期待しているのはノストラダムスの大予言というやつだ。一九九九年七の月、世界が滅ぶような事が起こると、過去の誰かさんから現代まで、世界中の学者が予想している。テレビとかでもよくやっている。勿論それはこじつけだ。解っている。占い師ならともかく、予言者なんて居る訳がないと。だけどそんな大事件が世界レベルで起こるとしたなら――それはそれで面白い事になるとは思わないか。
まあでも、それもしばらくあとの話だ。後七年後弱。それだけの時間を過ごさないと、世界の終わりの時を見る事も出来ないんだ。
つまらない。その時にはもう、社会人として世に放り出されているかも知れないんだろうに。
なんて思いながら、この日もまた中学生としての業務を終え、冬の寒さが漂う家路を急ぐ。その途中に、
――それを見付けた。
読んで頂きありがとうございます!
話はまだ導入部分ですが、皆様に少しでも面白いお話と思って頂ければ、私としては幸いです。
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