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井戸の王様
炎天がいつもより強く頭を焦がす。
網の上に忘れられた肉のように、灰になるのをぼうっと待っているようだ。
そして××××は、それも悪くないといった心境で口を開いたのだった。
蛙が知るのは狭い空 網の肉は灰になる
忘れ去られた家の主 どこかで灰になったのか
人が恐れる精霊は 砂を残してどこへ行く
井戸から見上げる狭い空 彼方でおいでと誘ってる
蛙の王様井戸を出て 砂の多さに驚いた
広い空は何を見て どうして怒っているのだろう
ただの蛙は追い求め 井戸の水を失うか