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1、転校生①

かかとが床を叩く音が繰り返し、一定のリズムで続いている。まるで、メトロノームのように。

周囲の視線が自分に向けられているのを感じる。そう、恐らく、私の髪に。

私は親の片方がイギリス人の絵に描いたようなどハーフで、顔自体はどこからどう見ても日本人なのに目と髪はギラギラの金髪という不釣り合いなことになっている。それでスラッと身長が高ければまだいいものの、高校一年生という年齢ならもう少し高くてもいいだろうと思うくらい、私の身長は低かった。

周囲の多種多様な視線に晒させながら、私はうんざりしていた。

「別に、好きで見られてるわけじゃないって...」

ぼそっと呟いても、周りには突っ込んでくれる人もいない。今日という今日、私は親もなく、友達もなく、一人でこの国、日本(Japan)に来たのだ。


今日はとりあえずホテルに泊まり、明日から部屋を借りることになる。

荷物を係の人から受け取り、一通り部屋の説明を受け、係の人がいなくなり、私はようやくくつろぐことができた。

「はぁぁぁ......」

深い溜息をつきながら、私はベッドに後ろから倒れ込んだ。

パパもママも、仕事だのなんだのいって、結局私を一人で放り出して...あんまりだわ。こんな、小さい頃にパパが寝る前にしてくれたお話でしか聞いたことないような、Japanって国に一人で来ることになるなんて。

「来週から学校か...」

友達とか、できるのかな。先生に嫌がられたりしないかな。この髪のこと、言われたりしないかな。あ、ハーフだからいけるか...いやでも顔が日本人だし...

「大丈夫かなぁぁ...」

既に不安でしかなかった。


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