表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神に向かってI want you !  作者: 真田 蒼生
第一章「まずは安定を」
6/41

第六話「一難去って」

連休ということで、毎日あげていきたいと思います。

その後、何度かスライムとの戦闘を挟みながら歩いていると、やっと街道を見つけれた。長かった。


「やっと見つかったか。」

「そうですね、長かったです。」


俺たちはちょっとした達成感を感じながら、次のことを考えることにした。


「んで、どっちにいこうか?」

「どっちにしましょうか。」


当たり前だが、街道はそれぞれ逆側に延びていっている。片方はそのまま草原をずっと進む、もう片方は...遠くに森が見えるな。


「よし、森の方にはいかねぇ、こっちだ。」

「ちょっと待ってください」


森はいやだ、絶対めんどくさい。そう考えた俺は即決で森とは逆方向に進もうとしたのだが、エリーに止められた。なんだよ。


「あれ見てください。」

「ん?どれ?」


エリーが指差した方向をじっと見てみると、なんか森の方から馬車?が出てくるのが見えた。お、ラッキー。


「ちょうどいい、ここで待って乗せてもらえるか聞いてみよう。」

「そうですね、さすがにこれ以上歩くのはちょっと…」

「だよなぁ、俺は今日車のありがたさを学ばされたよ。」

「あはは…」


そんな雑談をしていると、馬車が近づいてきた。

手をふってこっちの存在をアピールしようとしたが、俺はある異変に気づいた。


「なぁ、あれ、おかしくね?」

「え?何がです?」

「いや、なんか速度だしすぎな気がする。馬、全力疾走してるし。」


そうなのだ。普通は、馬を歩かせて荷物を運びそうなものだが、あれは走っている。ていうか手綱持ってる人が必死な顔して走らせてる。なんかあったんかね。

乗り手の人は俺たちに気がつくと、馬を走らせながら、俺たちに向けてこう叫んだ。


「た、助けてください!盗賊に追われてるんです!」

「…はい?」


一瞬何を言われたか理解できなかったが、すぐに馬車の後ろの方から「まちやがれー!」という声が聞こえ、状況を理解した。

どうやら、あの馬車は盗賊に狙われているようだ。


「クオンさん!」

「あぁ、わかってる。」


俺とエリーはお互いの言いたいことを理解しているようだ。そして、声を揃えてこういった。


「「逃げるぞ(助けましょう!)」」

「「……え?」」


あれ?いまなんかおかしくなかった?

俺とエリーはお互いの顔をみて、


「「逃げる(助けます)よな(よね)?」」


疑問をぶつけた。うんだめだこれ、前言撤回、俺たちにお互いの理解なんぞない。


「な、なにいってるんですか!?普通助けますよね!?」

「お前こそなにいってんだ、俺らにそんな力あるわけねーだろ。」

「いやあるでしょう!?何のための魔法だと思ってるんですか!?」

「この世界で楽に生きるためのもの、決して人を助けるものではない。」

「ぐぬっ、な、なら私だけで行きます!もう知りません。」

「おういってら」

「そこは止めましょうよ!?お前だけ行かせられるかとか言いましょうよ!?」

「いやしらんよそんなお約束。そもそもーー」

「てめぇらいい加減こっち気づけやぁ!」


二人で言い争っていたらなんか怒られた。んだよこんな時に…


「よくもまぁこんな状況で言い争えるもんだなおい?」


気が付いたら馬車と盗賊たちに囲まれていました。マジですか。


「これで助けるしかなくなりましたね!」


エリーがニコニコしながらそういってくる。ムカつく。

つーか、そんな堂々と敵対宣言してんじゃねーよ。

盗賊たちめっちゃ警戒してんじゃねーか。不意打ちもできねーよ。

はぁ…どうするかね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ