表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神に向かってI want you !  作者: 真田 蒼生
第二章「たまには刺激を」
21/41

第二十一話「ちょろい子?」

「うーむ、なかなか見つからんなぁ。」

「ですねぇ」


…その後、俺たちは薬草一本探して森を歩き回っていた。(相変わらず魔物は駆除されている。)……最後の一つがなかなかみつからないことってよくあるよね。……めんどくせぇ。


「はぁ、だるい。なんでみつかんねぇんだ。」

「日頃の行いが悪いせいでは?」

「お前のか?」

「なんでですかっ!」

「なんでだろうな?……おっ」


目の前の木の下にちょうど一本、薬草がはえているのをみつけた。やっと終わりか。

俺はその気に近づき、薬草を抜いた。


ボコッ


……ボコッ?普通こういうときの音ってズボッ、とかじゃね?

気になって俺は足元をゆっくりと見てみた。それと同時に、


「はっ?」


足元の土が崩れ落ちた。

え、ちょ!?うそだろ!?


「うぉぉ!?」

「く、クオンさーん!?」


俺は何もできず、そのまま落ちていった。


「ーーん、ここは…」


目覚めると俺は比較的、いやかなり広い空間にいた。天井も壁も見えず、遥か上に俺が落ちてきたのであろう穴から光が見える。地面は大きなキノコ一色……キノコ!?……俺の足元のものが少しへこんでいることから、これのお陰で危うく落下死するところを助かったらしいが、


「でっかいキノコとかどこのファンタジー…ってこの世界ファンタジーだっけか。」


さて、どうしたもんかね?てかエリーはどうして…ファンクラブの人たちに守られてそうだから心配はいらんな。

とりあえず辺りを散策してみることにした俺だが…


「…まじか」


散策していたら地面、いや。キノコの上で寝ている?少女を見つけた。少女というか、幼女?…それ以前になぜここに…

とりあえず近づいて見ることにした。近くで見るとやはり寝ているようだ。…うん、完全に小学生くらいの子だわ。いや、よくあるロリババァということも…


「ーーんん…あれ?ここは?……お兄さんだぁれ?」


はい幼女けってーい。いや、だからどうと言うことはないが…


「…えーと、おはよう?」

「あ、おはようございます。」

「「……」」


…うーん、話が続かない。沈黙が痛い。


きゅ~~


突如、何かの音が響いた。いや、この子が顔赤らめてる時点でなんの音かはお察しだけど。


「…腹へってんの?」

「…はい。」


消え入りそうな声で答えた。あ、そういや確か出発の前に…あったあった。


「チョコあるけどたべーー」

「いただきます!!」


上着のポケットからチョコを出した瞬間にとられてた。…見えんかった。…ちなみにこの世界のチョコはたとえ握りしめても、口の中でしか溶けないという不思議仕様である。


「あぁお前も落っこちてきたのか。」

「はい、食料さがしてたらズボッて…あ、申し遅れました。私、リナって言います。」

「あぁ、俺はクオンだ、よろしくな。」


チョコを渡してからは、会話がスムーズになった。チョコが偉大なのか、それともこの子がちょろいのか。

まぁそれはいい。こっからでる方法を考えなければ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ