第十五話「エリーの就職活動」
「あぁ、クオンくん、おはよう」
「おはようございます。」
朝起きて、部屋から出たらまずクレアさんに会った。Cショックによるといま朝6時なんだけどな…。何時に起きてんだろこの人。まぁいいか、朝飯作らないとな。
「厨房お借りしますねー」
「あいよー」
さて、何を作るか…あぁ卵とベーコンがあるわ、ベーコンエッグで決まりだな。
「あ、クオンさん、ついでに私の分もお願いします。」
「了解…って、え?コレットさん?」
「はいなんですか?」
自然に言われたので流しかけたが、コレットさんがいた。俺が困惑していると、
「こらっ横着せず自分で作りな。」
「いたっ!もぅ、たたくことないじゃんお母さん!」
クレアさんがコレットさんの頭をはたいた。え、今お母さんっていった?クレアさんどう見ても20後半…。
「ええと、失礼ですがクレアさん、お歳は…」
「え?43だけど?」
嘘やん!?これもあれか!?ファンタジーゆえにか!?
「その年でこの外見って反則ですよねぇ」
察したのかコレットさんが話しかけてきた。
「これで特別なことしてないっていうんですから…」
「いやぁ反則って言われてもねぇ…」
「ま、まぁきれいなことはいいことなんじゃないですかね?」
「あら、うれしいこと言ってくれるじゃない。」
「いえ…よしっと、はいコレットさん、出来上がりましたよ。」
「あ、ありがとうございます。」
「ごめんねクオン君」
「いえ、ついでですから…」
そしてその後、俺とエリーの分を作り、エリーを起こして今日の予定を話し合った。
「ーーとりあえず朝のうちに生活に必要なものを買っておくか、食料は置いといて、着替えとか。」
「そうですねぇ、さすがに同じ服をずっと着続けるのは…」
と、いうことで食事を終わらせた後、買い物に行くことにした。
そして向かった先はアランさんの店である。(場所はクレアさんに聞いた。)
「いらっしゃいませ…あぁクオンさん!おはようございます!」
「おはようございますアランさん」
「服等を買いに来たんですがありますかね?」
「えぇ!ございますとも!こちらです。」
アランさんの店はなんでも屋、服や食料、そしてちょっとした武器などいろいろ取り揃えているとのこと。
さて、とりあえず見てみようか…
「ーーありがとうございました!」
その後、買い物を終えた俺たちはアランさんの店を後にした。
「いっぱい買いましたねぇ…」
「あぁ、これでしばらくは大丈夫だろう…にしても」
「なんです?」
「…まさかジャージまであるとはなぁ。」
そう、アランさんの店には俺が今着ているようなシャツやジーパンから、ジャージなんかもあったのだ。
女神さんから元の世界と変わらないといわれたが、すこしファンタジー感がぶち壊れるような…
「「ーーただいまかえりましたー」」
「あぁ、お帰りなさい。」
そしてギルドに帰った俺たちは、部屋に荷物を置き、それぞれの行動を開始した。
「それではいってきます!」
「おぅ頑張ってこい」
「はい!」
エリーは仕事で採用されるために、街へと駆け出して行った。あ、こけた…大丈夫かねあれ…。
まぁ気にしても仕方ない。俺も仕事頑張ろう。




