いつものではないいじめ
「ちっ!腹立つぜ、俺の親は」
たくっ、いつまでも子供じみた遊びはやめろとかうるさいんだよ。
親から説教をされ、小遣いも減らされ、挙げ句のはて、予備校にいけだ…
「腹立つ!意味もなく言うんじゃねえよ!」
近くにあった木を蹴り、学校へ向けて通学路を歩いた。
「ったく!…ん、あいつは…?」
まっすぐいったところに自転車から降りる人物を見て、
「ぷっ、それじゃいつものやるかぁ」
その人物、性無 桜に近づいて、どういうふうにいじめるかを考えてる時ふとあることをひらめいたが…
(それは…あまりにも最低だ、でも…)
桜を押すのはさすがにダメだ。あいつは今橋にいる。
(まあいいや、悪いのはあいつなんだし)
そう思い、桜に近づき、背中を押そうとした。しかし、
「わっ!」
桜を、誤って突き落としてしまった。桜が俺を見ながら落ちていった。
「や、やべえ…やっちまった…どうしよう?…痛!」
「君、今何をしたかわかるか?」
「誰…だ!」
「警官です。君が彼を突き落とすところを偶然通りかかった」
右腕を背中にまわされ、動くことが出来ない。
「ち、違う!これは…」
「言い訳は署で聞きます。ご同行お願いします」
警官が淡々とそう述べ、俺は警察署に連行された。
数十分後、取調室で事情聴取を受けた。
「君の名前は?」
「岡崎…謙司…」
「岡崎謙司君だね?それじゃ、単刀直入に聞くけど、何であんなことをしたのかな?」
「それは…いえない…ひっ!」
胸ぐらを捕まれ、
「いえないじゃねえよ!現にお前は人を殺した!その意味が分からねのか!?」
「ヒイッ!す、すいません!」
「君には洗いざらい吐いてもらうからな!」
「は、はい!」
こうして、事情聴取が始まった。その後、俺は牢屋に入れられ、親との面識を待つことになった。