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あなたの知らない日常

ため息

作者: 小路まりも

あの人は今日もわたしの中でため息をつく。


とても幸せそうにため息をつく。


わたしもとても幸せな気持ちであの人を包み込む。


あの人のたくましい肩を、やさしい指先を、

筋肉の張った太股をわたしはやさしく愛をしむ。


わたしに入る前

あの人はわたしを優しく時に激しく隅々まで撫でてくれる。


そしてわたしの潤いを確認してあの人は入ってくる。


わたしもあの人が気持ちよく過ごせるように暖かく暖かく迎える。


「あぁ、あたたかい」

「気持ちいい」


あの人がつぶやく。


そうでしょう。気持ちいいでしょう。


わたしはあたたかくこれ以上なくあたたかく

あなたを迎えているのだから。


あの人の喜びこそがわたしの喜び。


あの人が出かける先にはわたしより素敵にあの人を迎えたり

あの人だけでなく沢山の人を迎え入れるプロもいることは知っている。


でもわたしは平気。

あの人は必ずここへ帰って来てくれるから。


あの人の好みに完璧に応えられるのはわたしだけだから。


あの人を迎え入れる、

ただそれだけに為にわたしはここにいるのだから。


自分の体を洗うのも忘れないでね。


わたしの想いにあの人が応えた。






 ◇






「きれいな風呂は気持ちいいなぁ」

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