三話
返事をした。
昼休み…学生にとってある意味、至福の時、あるものは食事に、またあるものは机に突っ伏し、
葉琉は後者方なのだが、質問責めにあっていた
①クラスには慣れた?
A「割と慣れたよ。」
②中等連にはどこの学校にいたの?
A「この学校とは関連して無い外国の学校だよ。」
③彼女いる?←それ聞くのかよ
A「いないかな」
この答えで女子と一部の○子←(ちょっと待て)が盛り上がった。
④この学校どう入ったの?
A「魔力テスト、好成績で魔力の値が高かったんだ。」
⑤ちなみにどれくらい?
A「ざっと60万くらい」
「あ、結構高いね」
だいたい学年の平均魔力が55万くらいだそうだ。
「あ、ちなみにわたし、柳 早苗さなえでよろしく!」
元気で明るい子だなぁ。(悪く言えば、テンション高くてやかましい)
「オレは、鷹崎 清弥得意武器はコレだ。」
すると清弥は革製のグローブをはめている手を見せた。
「素手?」
「ちげぇよ!オレの武器はグローブだ!」
「変わんねーじゃん」
清弥はなんとなく肩を落としぶつぶつ言っている。
そこへ今度は早苗が首を突っ込んで来る。
「あたしの武器はねぇ~ライフルとお人形だよ。」
「あ、もしかしてドールマスター?」
「ドールマスター」人形使い、人形魔力を蓄積または、注ぎ込んで自由自在に動かし闘う人の銘柄。
「うん、そうだよ!」
清弥は…グローブだと拳闘士だろう。
「拳闘士」拳に魔力を纏わせて闘う人の銘柄。
「まあ次の模擬戦闘でオレの実力を見せてやんよ。」
「ところで二人は中いいの?」
清弥と早苗はお互いの顔を見合わす
「「なに言ってんのよ!」だよ!」
「オレ達4人はパーティーなんだよ!」
二人は話しを聞いてなかったのか?と呆れていた。
「4人ってオレと清弥と早苗と後誰?」
「誰って今日、模擬戦でのされたろ。」
思い出したように納得した。
「あ~…あの水連寺優妃だったけ。」
「そうだよ。優妃ちゃんといっしょのパーティーだよ。」
早苗が付け加える。
こんなやり取りが今週ずっと続いた。
座学も終わり帰るだけとなった。
「医務室に顔出さないと」
そこに待っていたのは朱堂先生と水連寺だった。待ちかねたように朱堂先生の野太い声が医務室に響いた。
「遅かったじゃないか。どうしたなんかあったか?」
「いえ、なにもありません。」
「まあいいちょっとそこ座れ。」
言われ通りに座った。
「お前は今日の模擬戦はどうだった?」
「強かったですね。一発一発が重くて避けんのしんどかったです。」
ハキハキと葉琉は答える。
「そうか。いい勉強になったか?」
「まあ…そうですね。」
朱堂先生は立ち上がった。
「もう少ししたら、医務の先生がいらっしゃる。」
そう言って朱堂先生は部屋を出ていった。
短い沈黙。
「ねぇ…」
沈黙を破ったのは水連寺だった。
「わたしの攻撃どうやって避けたの?」
「どうやってってスピード中心に身体能力の強化を」
「ふ~ん」
再び沈黙。
「わたしの攻撃をしっかり避けたのはあんたが初めて…」
「そうか」
三度の沈黙。
と、そこへ相沢先生がやって来た。
「あら、雨宮くん。頭の具合は大丈夫?」
「大丈夫です。」
相沢先生は頭は撫でてきた。
「大丈夫なら問題無いわね。帰っていいわよ。」
葉琉と優妃は二人揃って医務室を後にした。