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第1話:英雄の最期

日本の読者の皆様、初めまして!


私はインド出身の作者です。日本のアニメ、漫画、小説に大きな影響を受け、いつか自分でも日本風のWeb小説を書いてみたいと思うようになりました。


その思いから、この作品を書き始めました。


実は、私は日本語がまだ得意ではありません。そのため、文章の表現や文法などに不自然な点や間違いがあるかもしれません。できる限り丁寧に書くよう努めていますが、もし間違いを見つけても、どうか温かい目で見守っていただけると嬉しいです。


皆様からの感想やご意見、ご指摘も大歓迎です。いただいたフィードバックを参考に、少しずつ作品の質を高めていきたいと思っています。


最後まで楽しんでいただければ幸いです。


どうぞよろしくお願いいたします!

戦場は静まり返っていた。


そこに誰もいなかったからではない。


ただ、全員が一人の男が倒れる瞬間を待っていたのだ。


広大な戦場には何千人もの戦士たちが立ち、その中心にいる一人の人物を取り囲んでいた。


リーユ。


彼の体は血に染まっていた。


服は引き裂かれ、呼吸は荒く、体中には無数の傷が刻まれていた。腹部には短剣が深々と突き刺さり、その刃からは血がゆっくりと滴り落ちていた。


それでも、リーユは立ち続けていた。


かろうじて。


彼は国家級の戦士だった。


ヒーロー組織のリーダー。


長年にわたり、彼の名は国中に知れ渡っていた。彼は怪物、犯罪者、敵対組織、そして数え切れないほどの強敵たちと戦ってきた。


彼はついに頂点へと上り詰めたのだ。


そして今――


彼自身が築き上げた組織が、彼に敵対していた。


リーユはゆっくりと顔を上げた。


何千もの見慣れた顔が、彼を見つめていた。


かつて彼の命令に従っていた者たち。


かつて彼の隣で戦った者たち。


かつて彼を自分たちのリーダーと呼んでいた者たち。


今では、その全員が彼に武器を向けていた。


リーユの目が細くなった。


「これは……何のつもりだ?」


彼の声はかすれていた。


彼は戦場を見渡した。


「これだけの人数を……」


彼の視線が群衆を横切った。


「……たった一人の俺を殺すために集めたのか?」


誰も答えなかった。


その時――


背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「リーユ。」


彼の全身が凍りついた。


その声を知っていた。


リーユはゆっくりと振り返った。


二人の男が彼の背後に立っていた。


彼の兄弟たちだった。


しばらくの間、リーユはただ二人を見つめていた。


驚きが彼の顔に浮かんだ。


そして、彼はすぐに悟った。


彼の目は徐々に冷たくなっていった。


「そうか……」


彼は二人を見つめた。


「お前たちも、この件に関わっていたのか。」


兄弟の一人が薄く笑った。


「関わっていた?」


彼は一歩前に出た。


「俺たちは、ただ関わっていただけじゃない。」


もう一人の兄弟も彼の隣に立った。


「これは俺たちの計画だ。」


リーユは二人を見つめた。


彼は多くの敵がいることを予想していた。


かつて信頼していた人々に裏切られることも予想していた。


だが、実の兄弟に裏切られるとは?


それだけは予想していなかった。


「なぜだ?」


彼の声は静かだった。


「どうしてこんなことをする?」


最初の兄弟が彼を見た。


「まだ分からないのか?」


リーユは何も言わなかった。


「お前は何もかも手に入れている。」


兄弟の声には恨みがこもっていた。


「リーダーという地位。」


「権力。」


「ヒーロー組織。」


「誰もがお前を尊敬している。」


彼は拳を握りしめた。


「じゃあ、俺たちはどうなる?」


リーユの目が細くなった。


「俺の地位が欲しかったのか。」


「もちろんだ!」


ついに二人目の兄弟が口を開いた。


「お前はいつだって俺たちの上に立っていた。」


その目は嫉妬に燃えていた。


「俺たちはヒーロー組織のリーダーという地位が欲しかった。」


「そして、その地位を何としてでも手に入れたかったんだ。」


リーユは数秒間、二人を見つめた。


そして、彼は笑った。


何かがおかしかったからではない。


ただ、あまりにも信じられなかったのだ。


「言ってくれればよかっただろ。」


兄弟たちは沈黙した。


「俺は組織の中で、お前たちに役職を与えることだってできた。」


リーユの表情が険しくなった。


「だが、お前たちはすべてを欲しがった。」


二人とも否定しなかった。


その時――


彼らの背後から足音が聞こえてきた。


二人の中年男性がゆっくりと前に進み出てきた。


その姿を見た瞬間、リーユの表情が変わった。


政府関係者。


しかも、ただの役人ではない。


彼らは政府内で絶大な影響力を持つ高官たちだった。


リーユの目が冷たくなった。


「お前たち二人も関わっていたのか。」


一人の男がコートを整えた。


「残念だが、リーユ。お前は問題になってしまった。」


「問題だと?」


「お前は強くなりすぎた。」


もう一人の政府高官が続けた。


「お前はあまりにも大きな影響力を持っている。お前に従う戦士も多すぎる。」


彼の視線が戦場へと移った。


「そして、ヒーロー組織は……」


彼の目が細くなった。


「……我々の手に負えないほどの力を持つようになった。」


リーユは彼を見つめた。


「つまり、そういうことか。」


政府高官は何も答えなかった。


答える必要などなかった。


リーユには理解できた。


彼は脅威になってしまったのだ。


悪人だからではない。


国を裏切ったからでもない。


政府がもはや彼を支配できないほどの力を手に入れてしまったからだ。


そして、彼の兄弟たちは政府に絶好の機会を与えた。


リーユは再び兄弟たちを見た。


「つまり、お前たちは俺を売ったんだな。」


最初の兄弟が冷たく答えた。


「俺たちは、本来俺たちのものであるべきものを手に入れただけだ。」


リーユの視線が戦場全体へと移った。


そして、彼はあることに気づいた。


彼を取り囲んでいる戦士たちは、無関係な者たちではなかった。


彼らはヒーロー組織のメンバーだった。


彼自身の仲間たち。


彼自身の軍隊。


彼が自らの手で築き上げた組織。


そして今――


彼らは全員、彼に敵対していた。


リーユはゆっくりと笑った。


「すでに組織を掌握したというわけか。」


政府高官の一人がうなずいた。


「お前の地位はすでに剥奪された。」


「そして、お前の兄弟たちが組織を引き継いだ。」


リーユは目を伏せた。


しばらくの間、彼は何も言わなかった。


そして、静かに笑った。


「本当にここまでやったのか……」


彼の笑い声が消えた。


彼の目は恐ろしいほど冷たくなった。


「……ただ自分たちの地位が欲しかったというだけで?」


兄弟の一人が手を上げた。


「もう十分だ。」


その声が戦場に響き渡った。


「お前はもう終わりだ、リーユ。」


彼は何千人もの戦士たちに目を向けた。


「奴を処刑しろ。」


沈黙。


一秒間――


誰も動かなかった。


そして、一人の戦士が前に出た。


続いて、もう一人。


次に、何百人もの戦士たち。


そして、何千人もの戦士たちが動き出した。


戦場全体が一気に沸き立った。


「攻撃しろ!」


何千人もの戦士たちがリーユに向かって突進した。


彼らの手の中で武器が光った。


リーユの目が鋭くなった。


彼はゆっくりと拳を握りしめた。


これが俺の最期か。


彼は迫り来る人々を見つめた。


彼の目に恐怖はなかった。


絶望もなかった。


そこにあったのは、ただ決意だけだった。


「これが最期だというのなら……」


赤いエネルギーが彼の両手に集まり始めた。


「……せめて、お前たち全員を道連れにしてやる。」


シュイン!


リーユの手に二本の深紅の短剣が具現化した。


次の瞬間――


彼の姿が消えた。


ドゴォォン!


最初の戦士が吹き飛ばされた。


リーユは別の攻撃を身をひねってかわした。


ザシュッ!


また一人の戦士が倒れた。


彼は深紅の閃光となって戦場を駆け抜けた。


一人が二人に。


二人が五人に。


そして十人に。


やがて数十人にまで増えていった。


彼の短剣は戦場を舞うように動いた。その一つ一つの動きは正確で、すべての一撃が致命的だった。


腹部に短剣が突き刺さったままでも、体が限界に達していても、リーユは決して倒れようとしなかった。


突然、刃が彼の背中を貫いた。


ズブッ!


リーユの口から血が飛び散った。


彼の体がよろめいた。


攻撃した戦士が武器を引き抜く前に、別の短剣が彼の右肩を貫いた。


ズブッ!


リーユの全身に激痛が走った。


彼は歯を食いしばった。


そして、攻撃してきた戦士の手首をつかんだ。


戦士の目が大きく見開かれた。


リーユの視線が恐ろしいほど冷たくなった。


「邪魔だ。失せろ。」


彼は腕をひねった。


その戦士は戦場の向こうへと激しく吹き飛ばされた。


リーユが体勢を立て直す間もなく――


巨大な拳が彼の顔面へと迫ってきた。


彼の目が細くなった。


彼は腕を上げた。


ドゴォォォォン!


拳が彼の防御に激突した。


足元の地面が砕け散った。衝撃によって彼は後方へと滑っていき、その足元には巨大なクレーターが形成された。


リーユは顔を上げた。


目の前には、兄弟の一人が立っていた。


「自分で俺を相手にすることにしたのか。」


兄は何も答えなかった。


ただ、再び攻撃してきた。


リーユはその拳を防いだ。


その直後――


横から剣が襲いかかってきた。


二人目の兄弟だった。


キィン!


リーユは短剣で剣を受け止めたが、その衝撃によって片膝をつかされた。


二人の兄弟が同時に攻撃を仕掛けてきた。


初めて、リーユは完全に防戦を強いられた。


彼は歯を食いしばった。


彼の体はすでに限界に達していた。


力が失われていく。


視界もぼやけ始めていた。


それでも、彼は降伏することを拒んだ。


その時――


彼の体内で何かが爆発した。


ドゴォォォォン!


巨大な赤いエネルギーの波がリーユの体から放たれた。


戦場全体が揺れた。


赤いエネルギーが鎧のように彼の体を包み込んだ。


彼の目が深紅に輝いた。


ほんの一瞬、彼の力が急激に増大した。


兄弟たちの表情が変わった。


リーユの姿が消えた。


ドゴォォン!


彼の拳が最初の兄弟の体に叩き込まれ、兄弟は空中へと吹き飛ばされた。


二人目の兄弟が反応するよりも早く――


ドゴォォォン!


もう一撃が彼を後方へと吹き飛ばした。


リーユは破壊された戦場の中心に立っていた。


何千人もの戦士たちが彼を見つめていた。


その瞬間――


誰も動こうとしなかった。


しかし、リーユを包んでいた赤いオーラが揺らぎ始めた。


一度。


二度。


彼の表情が変わった。


彼の力が尽きかけていた。


体を包んでいたエネルギーが消え始めた。


呼吸はさらに荒くなった。


「ハァ……」


彼はもう一度息を吸おうとした。


しかし、肺が言うことを聞かなかった。


視界がぼやけた。


足が震えた。


そして――


リーユは片膝をついた。


二人の兄弟がゆっくりと立ち上がった。


二人の政府高官も彼に向かって歩き始めた。


リーユは顔を上げた。


その目には疲労が満ちていた。


四人の男たちは彼の前で立ち止まった。


政府高官の一人が彼を見下ろした。


「これで終わりだ、リーユ。」


兄弟の一人が前に出た。


「お前の時代は終わりだ。」


リーユは彼らを見つめた。


彼は懇願しなかった。


謝罪もしなかった。


慈悲を求めることもなかった。


その代わり――


彼は笑った。


かすかで、疲れ切った笑みだった。


「お前たちは四人も必要だったのか……」


彼の声はほとんど聞こえないほど小さかった。


「……そして、何千人もの戦士まで集めて……」


彼の目が鋭くなった。


「……たった一人の負傷した男を殺そうとしている。」


兄弟たちの表情が険しくなった。


リーユは小さく笑った。


「情けないな。」


「黙れ!」


兄弟の一人が手を上げた。


赤いエネルギーがその手に集まった。


エネルギーは凝縮され、一本の剣へと変化した。


もう一人の兄弟も同じようにした。


二人の政府高官も手を上げた。


青いエネルギーが彼らの手のひらを包み込んだ。


二本の青い剣が具現化した。


リーユは四本の武器を見つめた。


彼は理解していた。


もう逃げ場はなかった。


四人の男たちが彼を取り囲んだ。


そして――


四人が同時に襲いかかった。


ズブッ!


四本の剣がリーユの胸を貫いた。


「あああああああああああっ!」


リーユは叫んだ。


彼の声が戦場に響き渡った。


彼の口から血が流れ出た。


彼の体が激しく震えた。


視界が徐々に暗くなっていった。


何千人もの戦士たちが、ゆっくりと影になっていった。


兄弟たちも影になった。


二人の政府高官も影になった。


すべてが消えていった。


リーユは最後の息を吸った。


これが……


……死なのか。


彼の目がゆっくりと閉じられた。


そして――


何もなくなった。


絶対的な闇。


音もない。


痛みもない。


光もない。


何もない。


その時まで――


「あああああああああっ!」


突然、女性の悲鳴が暗闇の中に響き渡った。


リーユの意識が揺れ動いた。


……何だ?


別の女性の声が続いた。


「早く!布を持ってきて!」


「はい、奥様!」


リーユの頭の中が混乱し始めた。


彼女たちは誰だ?


ここはどこだ?


俺は……生きているのか?


暗闇の中にかすかな光が現れた。


最初は、ほとんど見えないほど小さかった。


しかし、それは徐々に明るくなっていった。


さらに明るく。


そして、もっと明るく。


やがて――


リーユの目が突然開いた。


光が彼の視界いっぱいに広がった。


すべてがぼやけていた。


天井。


近くに立っている数人の女性たち。


そして――


誰かが彼を抱いていた。


リーユは動こうとした。


しかし、彼の体は思ったように動かなかった。


彼は視線を下げた。


そして、目を見開いた。


小さな手。


小さな指。


小さな腕。


彼の呼吸が止まった。


何……?


彼は声を出そうとした。


「あ……」


しかし、弱々しい音しか出なかった。


リーユは自分の手を見つめた。


それから、自分を抱いている女性を見た。


そして、周囲に立っているほかの女性たちを見た。


彼の頭の中は完全に真っ白になった。


どうしてこんなに小さいんだ?


意識の中にパニックが広がった。


彼は腕を動かそうとした。


だが、ほとんど動かなかった。


彼は立ち上がろうとした。


不可能だった。


彼は話そうとした。


しかし、口から出たのは意味のない赤ん坊の声だけだった。


その時――


ある事実が彼の頭をよぎった。


彼の目が大きく見開かれた。


まさか……。


俺は……赤ん坊になったのか?


彼を抱いている女性が優しく微笑んだ。


リーユは彼女を見つめた。


彼の頭の中では叫び声が響いていた。


俺は殺された。


兄弟たちに裏切られた。


政府は俺の処刑を命じた。


ヒーロー組織は奪われた。


そして今……


彼はもう一度、自分の小さな手を見下ろした。


俺は……生まれ変わったのか?


彼には理解できなかった。


受け入れることもできなかった。


しかし、一つだけ確かなことがあった。


彼の最初の人生は終わったのだ。


彼が築き上げてきたものは、すべて失われた。


彼の地位。


彼の組織。


彼の名声。


彼の命。


それでも、彼の記憶だけは残っていた。


この世界はリーユからすべてを奪った。


すべてを――


ただし、彼自身だけは奪えなかった。


そして、どこか別の世界で……


新たな人生が始まった。


――第1章 終了――

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