『かぐや姫』第四巻
ーむかしむかし 輝かしい月の都がありました
ーしかしその耀かしさには秘密がありました
「姫様、時間です」
宇宙を見上げていた少女はそう言われ振り向いた。
全てを諦めたような顔でただ従者の後をついて行く。
あのいつもいた従者はもういない。
「では...いってらっしゃいませ。」
ここに連れてこられて以来、御所からは一歩も出させて貰えなかった
出たいとも思わなかった
それでも
今御所からから出て、私と宇宙にはもう遮るものはない
「神楽..月の御船..今帰ります..」
そう呟いて舞い踊る
誰に教わった訳でもない
ただ血が体が心が覚えている
舞に合わせて髪が黄金の光を帯び
舞う度に地面も光り出す
光が溢れその日月の都は光につつまれた
「姫様...」
その光に誰もが笑顔を浮かべる中、涙を流す者が一人
常に姫様の傍に使えた従者だった。
「いっちまったな。姫さん。」
涙を流す少年の方を叩いて、この国には珍しい黒髪の男は言う。
「まっ姫さんもあそこで幸せだろうさ。さぁ俺たちも行こうか..テラへ。」
見上げた宇宙には青い星が輝いていた。
こちらの作品は2024/10ポケコロ内 (タイムライン)にて掲載されたものです




