第12話 バズり?!
「おーい、起きて下さい、起きて下さい!」
なんかフサフサする...。
女性の髪の毛が俺の頬に当たったているようだ。
また、彼女の石鹸の匂いのような爽やかな匂いがする。
「おはよう、ございます...?」
寝起きの目を擦りながら、俺の顔を覗く彼女にそう答える。
「もう、こんな時間で、他の冒険者さん達が来るかと思い、起こしました......!
ご迷惑だったらすみません...!」
彼女がポケットから時計を出し、それを指を出す。
そこに映された時間はなんと、朝の10時だった。
ゴブリンを倒す前の時間が午後6時ぐらいだったから、結構な時間、寝ていた事になる。
疲れてたのかな...?いつの間にか寝てしまっていたようだ。
「起こして頂いて、ありがとうございます!」
彼女にお礼を言い、体を上げる。
「助けて頂き、ありがとうございます!
私の名前はラフェルです!貴方の
お名前を教えて頂いても...?」
改まり、お礼を伝える女性。いや、ラフェルさん。
「俺、ヒカルって言います...!」
「ヒカル”ちゃん”って呼んでもいいですか?」
「ん?ヒカル”ちゃん”...?!」
ちゃん...?”くん”では無くて...?
驚き過ぎて、心の声を漏らしてしまった。
「あっ!えっと...おかしかったでしょうか...?貴方の見た目がとても可愛らしかったので...”ちゃん”かなと思い...」
そんなに俺、可愛いのか...?
俺の見た目は、可愛いともカッコイイとも言えぬ平凡的だ。
いや...平凡にも満たないかも...
ふと、さっきの言葉が引っかかり近くにあった大きな水溜まりを覗く。
「俺、美少女になってる?!!」
ぷっくりとした唇、パッチリと開いた紫色の目、申し訳程度に膨らんだ胸。
サラサラで艶のある金色の髪の毛。
端正な顔立ち。どっからどう見ても美少女である。
ていうか、股がスースーする気がする…。まさか、な…。今、俺ノーパン?!
ドキドキしながら、ズボンの方を見る。
だが、そこに見えたのはTシャツの裾。
俺はズボンすら入ってなかったのだ。
ズボンすら履いてないなんて!何あったんだよ...!
いつから女になって、いつからノーパンだったんだ俺!
もう遅いと思うが服の裾を引っ張り、大事な部分をなるべく隠そうとする。
「ヒカル...さん?大丈夫ですか...?」
俺の奇行を見て、心配してくれるラフェルさん。
「あっ、えっ、大丈夫です!元気です!」
「ふふっ、なら良かったです!」
口に手を当て、上品に笑うラフェルさん。
美しいし、可愛い!
「これって、ヒカルさんのスマホですか...?」
そう言い、スマホとぐにゃぐにゃに曲がった自撮り棒を俺に見せる。
自撮り棒...。こんなに曲がって...。ありがとうな...。
自撮り棒に感謝を伝える。
「そうです!」
ラフェルの手から渡され、受け取る。
スマホの電源をオンオフしてみるが、しっかりと着く。
あの時、スマホを投げたのに全然壊れてない...。
通知が大量に来ている...?何でだ?
ホーム画面に映された通知の量に驚き、内容を確認する。
それらは全てアイチューブからだった。
(コメントが付きました。)
コメントの通知が鳴り止まない。
慌てて、配信を開くとそこには視聴者数55万人と表示されていた。
えっ?!いつの間にこんなに、視聴者が居るんだ?!
ていうか...配信切り忘れてるんじゃん......。
急いで配信を切る。これで切れたのか...?
そろそも何でバズってるんだ...!
理由を確認するためにコメント欄を見る。
(美少女の生足いいね...!)
(後もう少し...!パンツが見えそうなのに...。俺たちを弄んでいるのか!!!)




