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黒猫は眠らない  作者: 鳩胸 ぽっぽ
トウキョウ・カントウエリア
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トウキョウ23区

 オレは銃を構える。

 そして、銃弾が放たれ、魔物に命中したのだった。結構素材も集まりこれを売れば少しはまとまった金になるだろう。

 リーダーが弾とかものすごく買ってくれたおかげでしばらくは困ることはねェと思うが、金があって困ることはない。金は天下の回り物。金は命より重いのだ。


「その狙撃技術ってやっぱ天性の才能なのかなぁ? いいなぁ」

「普段は使わないっすよ。オレは運動できる奴らのほうがいいなぁと思ってます」


 オレは木から飛び降りて銃をしまう。

 ラズベリィさんは女性としては珍しく斧を主体として戦う人らしい。一応魔法世界を選んだけれど、魔法は基本的にバフしか使用しないようだ。


「それにしても……。このゲームのトウキョウは探検のし甲斐があるねぇ。私たちの知ってる銀座じゃないし、新宿でもない。いや、名残は見当たるんだけど……」


 現代世界、魔法世界、未来世界が統合しているからな……。

 廃墟となったビル群もあれば、近未来的な部分の都市もあり、また、現代日本を感じさせられる車と行ったものもある。

 事務所があるのはシンジュク。シンジュクは珍しく現代のままで、シンジュク駅は電車自体機能してないから廃れているようだが、それ以外は現代日本と変わらない。


「正直、まだほかのエリアが解放されなくてもまだトウキョウで楽しめるね」

「まだカツシカ区とかいってないっすもんね」

「あるかな。亀有公園前に」

「いや、あれは架空っすよ……。あるわけねェっす」

「だよねー」


 オレはまだシンジュク区以外の区を知らない。

 カツシカ区、エドガワ区、ネリマ区などあるのだが、まだ移動範囲はシンジュクのみ。気になるから一応見に行こうと思うのだが……。


「実際、こうも世界が混合していたらそれぞれの世界の住民ってどうなんすかね。こう、差別的なものとかあったりするんすかね」

「いや……未来人も魔法人も一律にどこも移動できてるし、未来人だけ!とかそういうエリアはないってリーダー言ってたよ」

「あ、そうなんすね」


 こういう合わさってしまったものは立ち入り禁止の種族があるというのはたまにあったからな。そこが懸念だった。

 無駄な行為はオレはしたくねェからな。


「じゃあ……とりあえずセタガヤいきましょう」

「セタガヤ? こういうのってミナト区とかじゃない? それに、シンジュクから近くを選ぶならシブヤだってあるし」

「セタガヤはまァ、オレらの住んでるとこなんで」


 このゲームでのオレの家がどうなってるかが知りたい。

 いや、知ったところでという話にはなるが……。セタガヤ区がどうなってるかな。


「でも十分広いから移動だけでもものすごくかかりますね」

「そうでもないよ? 区転移システムってのがあってね。未来技術なんだけどトウキョウならあらゆる区を移動できるんだって」

「おぉ、移動を少しでも軽減してやろうという運営の心意気を感じる」


 それは使うっきゃねェなァ。

 オレは早速行こうとすると、リーダーからなんか招集命令が出たのだった。リーダーが全員に事務所に集まれっていうメッセージが。

 

「行くのは後回しだねぇ」

「こんなタイミングで……。いったいなんすかね。集めるには結構重要そうなもんすけど」

「案外どうでもいいもんだったりしてねぇ~~」


 オレらはとりあえず事務所に戻ることになったのだった。










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