表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒猫は眠らない  作者: 鳩胸 ぽっぽ
幕間 サバイバルゲーム
83/137

即落ちカゲロウ

 転移した場所は町中だった。

 ビルが立ち並ぶ。通行人はさすがにいないが、車などがあったり電光掲示板が光っていたり生活感あふれるどこかの都市の中。

 ここでサバイバルゲームか。マップを開くと都市全体が舞台であり、そこから外には行けないようになっているっぽい。


 オレがマップを確認しているとリーダーからメッセージが届く。


『個人的なメッセージすまない。

 ラピスラズリさん、飛行スキルは禁止にさせてもらうのを言うのを忘れていた』


 ということ。

 飛ぶの禁止か。まァ、見た感じ遠距離攻撃ができるのはあまりいないし、ずっと飛んでいると倒す手段が限られているからな。妥当だろう。

 わかったとだけ返信し、オレはとりあえず近場の高い建物を抑えることにした。


 オレは要注意人物になりえるだろうからなァ……。あの新入り以外には警戒されるだろう。オレの武器を知っているからな。

 サバイバルゲームにおいて、一番困るのは対応できないところから狙撃されること。そして、不意打ち。狙撃は不意打ちに特化している。オレならまず狙撃手を先に潰す。


 オレはビルを登りつつあたりを警戒していると、外になにやら人影があった。

 新入りの一人の……フリッツだな。寡黙な男の子だ。警戒しながら歩いている。それは正しい。が、警戒しても周囲だけだろう?

 オレは狙いを定めた。そして、トリガーを引く。


《フリッツがキルされました》


 放った銃弾は、フリッツの頭に命中し、即キルできたのだった。


「やりィ!」


 まずは一人撃破。

 オレはガッツポーズを決めた時だった。どこからか弾が飛んできた。オレの隣をかすめる。


「狙撃手……? オレ以外にいないはずじゃ……いや」


 新入りか。

 でも精度はあまりないようだ。今解放されてる武器じゃオレと同じような射程の銃ばかりだからな……。相手の射程距離内に入ってるってことはこちらの射程距離にも入っている。

 で、今の軌道から見るに、狙撃手はあそこだな。撃ったら位置がばれるぜ。


 オレは銃を構え、いたであろう場所に弾を放つ。

 

《カゲロウがキルされました》

《ノーノーがキルされました》


 ダブルキル!? んなわけねェ。どっちかは違う奴がやったんだな。だが、新入りがもう二人もつぶれたぜ……。これ大丈夫なのか? もしかして相当大人げないことやったのでは?


 まァ、勝負の世界は厳しいし、ナメた態度とってるから油断してたんだろうな。オレを一発で仕留められなかったのが悪い。

 オレはとりあえず場所がばれるわけにはいかないし、最後の一人になるまでどこかに隠れていたほうがいいかもしれない。接近戦はクソ雑魚だからな。


 というか、銃を使うのはカゲロウだったな。

 カゲロウよ。ロックオンスキル積んでるのかもしれないが、精度が悪いな。手がブレたのか?


「さて、あとは接近戦に持ち込んじゃダメな奴ばっかり残ってんだよなァ」


 魔法使いのクンツァイトはまだいい。ヲタクもまだいい。だがガンジーとリーダーが相当厄介だ。アレに近づかれたら即殺されるな。 

 どうか出会いませんように。オレはそう願い、階段を上っていると。


「あ」

「あ」


 ガンジーと出会った。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ