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黒猫は眠らない  作者: 鳩胸 ぽっぽ
トウキョウ・カントウエリア
16/137

セタガヤ八幡宮の戦い ②

 ヨシツネと戦っててわかったことは。

 まずワープ能力がある。遠距離でもワープしてきて無理やり距離を詰められるのでオレでも油断は禁物だということ。

 そして、刀のいる位置にワープしてくる。刀をぶん投げたらその刀に引っ付いてくるように瞬間移動してくるということ。


「ラズリさん! そっちにいった!」

「なんでオレのほうくんだよクソが!」


 オレは拳銃を構えて応戦してみる。

 オレは遠距離で攻撃する狙撃手なんだっての。接近戦は大の苦手なんだよ。運動神経もクソほどないし!

 拳銃で弾を打ち込んだ。ヨシツネは少し怯み、その隙にオレは距離を取り、銃を持ち変える。


 と、また刀を投げてきた。ワープしてくる気だ。

 だがしかし、その刀はどどんどんさんに叩き落される。


「刀の位置にワープしてくるんなら叩き落すことも可能ってわけだ」

「た、助かりました!」

「いいから距離をとれ! お前さんは距離を取らなきゃ使えん!」


 そりゃごもっともです!

 オレは距離を取る。そして、十分な距離を取って、銃弾を放った。オレが放った弾はヨシツネの頭に当たった。

 ヨシツネは大きくのけぞる。


「っしゃあ! そろそろ倒れるんじゃねェか!?」

「そう簡単に事が進むといいけど……」

「ちょっと、嫌な予感を感じさせないでよ……」


 ヨシツネは大きくのけぞり、その場に倒れこんだ。


「なら、用心も含めてもう数発撃ちこんで……」


 と、銃を構えた時、異変が起きる。

 ヨシツネは宙に浮かび上がったと思うと、どんどん、巨大化していったのだった。鬼のような形相が大きくなり、八幡宮と同じくらいの大きさにどんどん巨大化していった……。

 刀も大きくなり、リーチが結構伸びたなァ……。


「これは……」

「聞いてないぜ……」


 ヨシツネは刀を振るってくる。どどんどんさんが受けとめた。が。


「ぐあっ」


 力負けしたのか、大きく吹っ飛んでいく。


「ガードは意味をなさないな」

「ラズベリィ! 残り体力はいくらだ」

「えっと、あと敵は1割くらい……」

「デバフとかは?」

「えっと、接近戦ダメージ軽減ってある……」

「となると、今の一番の要は……」


 オレに視線が向く。


「こんな巨大な敵……。当てられないわけがないよなお前は」

「射程距離ぎりぎりで狙撃するんだ。ラズリさん」

「なるほど……。遠距離だからそもそもその軽減は意味をなさないのね」


 オレが要かァ。期待に応えられるかはわからないが。

 でも、やるしかない。オレはホバーウイングで射程距離ぎりぎりまで遠く離れよとすると、その巨大なヨシツネもオレを追うために動き出す。

 だがしかし。


「いかせるかよ!」

「僕たちが足止めしないとね」


 どどんどんさん、リーダーが足止めとなっていた。

 早く移動して、早く撃たないと二人が持たない。射程距離ぎりぎりで威力を高めて狙撃する。それがオレの使命だ。

 オレが決めなきゃ負け濃厚。気張っていかねェとなァ~!


「よし」


 ここらへんでいいだろう。

 オレは振り返り、あの巨大なヨシツネを狙う。わざわざ的をでかくしてくれたんだからこんなに狙撃しやすいことはねェなァ!

 オレは弾を放った。

 一撃で決めたいが、決めれなかった時のことを考えて、三発、連続して弾を撃つ。


 弾は加速していき、ヨシツネにまずは一発当たった。ヨシツネの攻撃の手がやみ、二発目が首に命中、そして、三発目。

 三発目は、脳天辺りに当たったようだ。


 最後の一発が急所に当たったのか、ヨシツネの巨大化はどんどん小さくなっていき、その場に倒れて、そのまま消えていったのだった。


《セタガヤ区のボスが倒されました》

《ヤマナシ県に移動が可能となりました》


 オレらの勝ち。










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