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黒猫は眠らない  作者: 鳩胸 ぽっぽ
トウキョウ・カントウエリア
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セタガヤ区のボスを目指して

 キークエストだった。

 まさかのキークエストだった。オレらが倒したエラスモサウルスが最後のキークエストの標的だったようで、ワールドクエストが始まった。


 管理局の人が何やら大騒ぎし始め、オレも管理局の人が見ているテレビを見てみる。


『今現在! トウキョウは魔法世界、未来世界の強大な魔物によって包囲され、移動もままならない状況であります』


 と、スーツ姿の男性が壇上にあがっており、演説を行っていた。

 総理大臣と表記があるからそういうことだろう。


『したがって、我々日本国民は、トウキョウを開放すべく! 強大な魔物たちと戦わねばなりません! 我々のトウキョウを解放するのです! 解放するには、心強い日本国民の皆様の協力も必要となります! どうか、トウキョウを取り戻すべく! 協力をお願いします!』


 という演説。

 そして、ボス魔物がいるという場所に目印があった。その目印はたくさんあり、セタガヤ区に一匹、エドガワ区に一匹、アダチ区に一匹、オオタ区に一匹、ネリマ区に一匹の計5匹。

 その魔物を倒さなければ東京から移動するのも困難だということだ。

 日本国はその魔物を倒そうとしているので、国民に協力を求める形で討伐を依頼しているという感じなのかもしれないな。


「こっから近いのは……」

「距離的に言えばセタガヤ区だねぇ。でもさすがに俺たちの独断じゃまずいし俺らだけじゃ勝てないかもしれないからリーダーのところいこう」


 ということでオレらは一時帰還することにした。

 事務所に行くとリーダーがなにやら考え事をしていた。


「リーダー、ボス討伐しに行くの?」

「ああ、行く。総がかりでいってもいいが……。ごちゃごちゃしてるとそれぞれ戦いづらいだろうから組むメンバーを決めている」

「私、ラズリと一緒がいいです!」

「それは難しいんじゃねェの。オレらはまだ始めたばっかだから力になんねェし。それに、オレは結構戦ってきたからレベルも上がってるけどお前全然レベルあがってねェじゃん」

「うっ」

「トウキョウ観光ばっかしてたんだろ」

「だってぇ……」


 クンツァイトが涙目だ。

 ゲームでまずやることが観光なのがなァ。オレだってしたかったけど戦いに勤しんでレベルもあげなくちゃという使命感もあったし。


「うん、決めた。まず僕たちが討伐するのはセタガヤ区の魔物。僕と行くメンバーはラズベリィ、ラピスラズリ、どどんどん」

「ん」

「あ、オレいくんすか?」


 意外だった。

 オレは初心者だから違うと思っていたが。


「不満かい?」

「いや、不満はないっすけどオレまだ始めたての初心者っすよ?」

「そうだねぇ。けど、強さは本物だよ。超遠距離から攻撃できるってのは魅力的だからね。銃はみんなやろうとするけど大体スキル必須でうまく使えなくてやめてく武器だから少ないんだよね使う人」

「そうなんすね」


 オレ銃関連のスキルもってないな。


「だからメンバー。ラズベリィは回復役ヒーラーで、僕とどどんどんが前衛」

「ん」

「ラズリさんとどどんどんは初めましてだね」

「招集かけられたときには見てるが話したことないな」

「よろしくお願いします」

「ん、よろしく」

「どどんどん、無愛想だけどいいやつだから安心してねぇ」


 ラズベリィさんが笑顔で言うと、どどんどんさんは顔を逸らしていた。初心うぶだなこいつ。


「じゃ、攻略に向かいますか!」

「ええ」

「ん」

「了解す」


 オレはリーダーにとりあえずついていく。











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