70話 商人が起きるのが遅い、初めての取引
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
さて、作業を始めたのは良いが、一体何時になったら呼ばれるのだ? 体感ではすでに10時間ほど経っているような気がするのだが、気のせいか?
『カルネラ様、商人が起きたみたいです』
『ふむ? ブリジットでは無かったのか? 何故カトリーヌが迎えに来たのだ?』
『余りにも気絶が長いので交代しました。クレールとナタリーも何度か交代したんですけど、今はクレールが面倒を見ています』
『ふむ、して何時間ほど経ったのだ? 10時間ほど経っているであろう?』
『いえ、丸一日寝てたそうですよ。今は取り乱している最中でした』
そんなに寝ていたのか。というよりかもう1日経っていたのか。相変わらず時間が過ぎるのは早いな。まあいい。準備は出来ているからな。
『クレールから、奥の通路から来てくれと言われています』
『うむ、離れの方から行けばよいのだな。解った』
そう言われて城へ向かった。漸くと取引の話が出来るな。随分待たされたが、商人も漸くと来てくれたのだ。歓迎せねばな。
さてと、入って言ったが、随分と落ち着いているではないか。取り乱したと言っていたのだがな。まあいい。名前は覚える気が無いが、歓迎しようではないか。
『漸く起きたか人間。ここに来た理由は解っているつもりだ』
「あ、ああ。取引に来たんだ。ここには金になるものがあるって聞いてな」
『クレール、実物を見せてやれ』
『はい。こちらが砂糖になります。そしてこちらがビッグモスの糸になります』
「ビッグモスの糸、それに砂糖? 砂糖は色が違う! 塩の間違いだろう!」
『舐めてみろ、それがお前の扱う商品だ』
『ではどうぞ』
「あ、ああ。……甘い。確かに甘い。砂糖、これが砂糖か」
『それが取引出来るものだ。クレール値段は任せる』
『砂糖はこれ1つで金板5枚、ビッグモスの糸は1玉金板8枚です』
「――っ! ……砂糖は後幾つある?」
『幾つあったか? 取れすぎて数えるのを止めてしまっているな』
『そうですね。沢山とだけ言っておきましょう』
「それと、何処の通貨でだ? それが解らんと取引のしようがない」
『人間の使う通貨なら何処のでも構わん。通貨の価値の差は知っている。だがそれで区別はしない。金板であれば問題ない。ああ、白金貨でも問題は無いぞ』
「……なら、この砂糖を7つ、いや8つくれ!」
『ふむ、それでよいのだな。クレール』
『まずはお金を出してください。白金貨4枚です』
「……解った」
『確かに。では砂糖をお出しします』
「……確かに受け取った」
『よろしい。では送り届ける。入ってきた穴まで案内しよう。城を出て待っているがよい』
白金貨か。確かに白金貨であれば蜜は買えぬな。あれはミスリル貨で取引するのであったな。成る程、この商人の限界がそこなのか。
離れの方に向かって出て行き、龍になって城の前で待ち構える。……扉を開けるのが苦か。仕方がないがこれはどうにもならんのだ。ある程度の力を込めないと回らないのだ。工夫は凝らしたが、重さはどうにもならなかったのだ。
さてと、商人を捕まえて飛び立たねばならんな。もう少し城前を作っておくべきだったか? まあ別に問題無いから良いだろう。
『声を出すなよ。舌を噛むぞ』
そうやって飛び上がり、持ってきた穴の方へ。……たしかこの穴だったはずだが。間違っていたらすまんな。謝る気などそうそうないのだが。
『では帰るがよい。道中気を付けるがよい。次回は護衛を雇ってくるようにしろ。道中が危険なのだから用心することにこしたことは無いぞ』
ふらふらとしながら帰って行ったが、大丈夫であろうか。定期的に来てくれると助かるのだがな。魔貨で取引してくれるともっと助かるのだがな。まあ無理なのは解っているがな。
さてと、冒険者の相手もしつつ、過ごしていたのだが、あの商人が来てから1日経っていたか。時間とはどうしてこんなにも早く過ぎるのだろうな。
まあそれは良いのだ。重要なのは取引したと言う事実だからな。今回の商人は護衛も雇わずに来たお馬鹿であったが、普通は護衛を雇うものではないのか? 解らぬ。
まあ商人が来てくれるようになるというのは良いことだ。人間の金ではあるが、まあ金があるに超したことはない。あっても困らんのが金だからな。
……おお、ビッグファングボアが落ちてきたのか。今日は良い日ではないか。偶にあるからこの罠も侮れんよなあ。臨時収入だ。ささっと息の根を止めて集積所に持っていかねば。
そのうちクレールが換金してくるだろう。まあ魔物はいつもこんな感じだ。狩って集積所に集めておくとクレールがウィルソン商会で換金する。その素材を使ってウィルソン商会は儲けを出す。誰も損していない取引だな。今後の人間の取引も誰も損しない取引だと良いのだがな。
さてと、住宅づくりに戻るとするか。住宅は作っても作っても必要になってくるだろうからな。人間を飼うには環境づくりが大切なのだ。衣食住があれば問題はない。職があればもっと問題はない。
我が国は良い国か悪い国かと言われれば良い国だと断言できるであろう。……これで塩さえ自給できれば完璧なのだがな。そこまでは高望みしすぎか。
回っているだけでも御の字なのだ。失敗する可能性だってあったのだ。少なくとも今現在は失敗していないと言えるだろう。今後がどうかは知らぬが、まあ大丈夫であろう。




