51話 眷属召喚4人目、5人目、姦しいどころじゃない
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住宅を建てる、それしか仕事が無いからな。侵入者の撃退は作業の内に入らん。ゴブリンの召喚は暇つぶしだ。仕事ではない。ゴブリンと冒険者、楽しいのはゴブリンの方だな。
さて、4人目の眷属を召喚する用意が出来た。……ただ単に3人が揃う時間というだけなのだがな。別に意味は無いが、揃っていた方が後々の紹介をしないで済むだろう? 理由としては十分だ。
『さて、眷属を呼ぶわけだが、何か案はあるか?』
『私から。この際ですから2人程呼んでいただければ。色々と作業も並行して行えますし、その方が良いかと思います』
『ふむ、2人か。別に構わんぞ。他にはあるか?』
『あたしは悪魔なら別に、特に何とは言いません』
『そうやな。悪魔で縛って貰えればええんとちゃうか? 天使とはやりづらいやろし』
『では2人召喚する。悪魔を召喚する。これでよいな?』
『問題ないかと』
『うむ、では少し待て、準備する』
言っても血を用意するだけだが。器も同じように土を使って作る。……良し、これで準備は終わった。後は召喚するだけだ。
『さて、召喚するか。出でよ悪魔、対価は我が龍の血なり、眷属となるがよい』
『男爵級悪魔ナタリー=リスナール、来ましてよ』
『……騎士級悪魔ブリジット=ヴェルデ=マーシャル、……来た』
『カルネラである。励むがよい』
『……ミドルネームね。私の記憶が正しければ貴族に連なるものか、その使用人の家にしか付かなかったはずだけど、どちらかしら?』
『……使用人の方、ヴェルデは大都市ブリューネローザンの官吏の一族に与えられる名。うちはそこの6女。特に意味はない。親が官吏、それだけ』
『はわー、官職ですよ。内政に詳しい人が来ましたね!』
『……親が官吏なだけ。うちは詳しくない』
『それよりもです。眷属として呼ばれたのは良いのよ。私たちは何をすればよろしいの?』
『せやろな。何にも縛られてへんのやから。まあ始めは剥ぎ取りからやな』
『……賊の真似?』
『いやいや、賊の装備を剥ぎ取るんやで。賊は向こう、こっちは賊退治をやっとんねん』
『それよりもよ、ようこそ龍皇国フランクバッハへ。歓迎するわ』
うむ……また女子か。男子は来ないのか? 別にどちらでも良いのだが、偏りが激しいな。姦しいどころでは無くなってしまった。……まあ問題あるまい。
問題は起こってから対処すればよい。悪魔なのだ。仲良くはするだろう。協調をするのが悪魔だからな。天使は協調ではなく奉仕なので少し違うのだ。問題はないはずだ。相性さえ合えばだが。
『成る程、ともかくクレールが眷属長という訳ね。わたくしよりも年下でしょうけど、よろしくお願いしますね』
『……うちが年少。よろしく』
『うむ? 悪魔は年齢を気にするのか?』
『私は気にしませんが。気にする悪魔はするんじゃないですか?』
『あたしも特には』
『あたいは気にせん』
『わたくしも特には気にしません』
『……無意味』
『ふむ、そうか。して、官吏の娘なのは解ったが、そっちはどうなのだ?』
『町で散髪屋をやっていましたわ。雇われですけれど。お店の方には断りを入れておきます。対価も半分ほど使わせていただきますわ』
『……対価、贅沢。薬にする』
『うむ、好きにするがよい。基本的には縛らぬ。自身の利益を追求するがよい』
『利益の追求とは?』
『……そんな契約有り?』
『私の実家が商家なのよ。私は眷属で在りながら商家の利益の最大化を計っているわ』
『あたしは別に。あ、お給金が出ますよ』
『あたいも特にやな。実家は只の漁師やし』
『成る程、クレールが一番初めだったからこんな感じなのね』
『……贅沢な契約』
『基本的には眷属の仕事をしているわよ。情報は後で共有するわ』
『お願いするわ。勝手が解らないし』
『……実家に帰るのは?』
『自由にするがよい。眷属であれば文句はない』
『……そうする、報告と薬を作りに帰る』
『あ、伝手がなければクレールのところで薬にしてもらえますよ』
『ではそうしようかしら。でも先に元雇用先へ挨拶に行ってくるわね。対価も半分は渡してくるもの』
『では後で。また戻って来たときに伝えましょう』
うむ、上手く回れば良いのだ。人手が増えた。それに勝るものは無いだろう。……足りるとは思うのだがな。一気に2人も増えたのだ。少しは暇にもなるはずだ。
『クレール、村の方はどうなのだ? 後3つ程吸収する予定であるだろう?』
『……すみません。まだです。もうしばらくお待ちください』
『責めているわけではない。見つけたら言うように。季節も関係するのだろう?』
『そうですね。見つけ次第報告をさせていただきます』
「情報通りだ! 詠唱急げ!」
「竜は何処だ! 出てこい!」
『あちゃー、2人ともおらんやんか。あたいが剥ぐしかないかー』
『どうせまた沢山来るもの。別にいいでしょう?』
さて、いつものだな。さっさと片付けるとしよう。咆哮くらいは耐えて欲しいのだがな。毎度毎度そこで終わるのだ。戦闘になったことがない。
『耐えろと言っているだろうが!』
さあ終わったぞ。今回も適度に何か良いものを持ってきていないものか。ミスリルなどを持ってきてくれると嬉しいのだがな。今まで誰も持ってきていないが。




