2話 城の側を作った、召使を召喚した
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かくして、人里の方向に巣穴の入り口を作って早10日、漸く穴を掘り終わった。いや、枝道はまだ掘るし、ここの、城を建てる空間もまだ掘るんだが、一先ずはこれで奥には十分掘っただろう。
まあ、掘ったというよりも開けたという方が近いんだが。上下左右に土の密度を高めていったのだ、魔力でな。それで3mくらいの洞窟を10日掛けて掘ったわけだ。枝道はまだ少ししか掘ってないが、これで一先ずは十分だろう。
奥まで歩いて、人間の足なら3日はかかるだろう。それに寝ないといけないだろうから5日はかかるはずだ。それくらい掘ったからな。最奥まで何もない所を進む暇人は少ないだろう。私は人の姿でも1日で走破可能だがな。龍の姿なら1時間くらいで到着する。
時間は30時間、日付は300日で1年みたいだがな。その辺は似た惑星がそうだったのだろう。詳しくは龍王にでも聞いてくれ。私は知らん。
暫くはここで城作りだ。一体何日かかるのやらだ。材料? 周りの土を一枚岩にすればいいだろう。基礎からしっかりと作る予定だ。ここの空間が大分広くなるが、まあ問題あるまい。
しかし、1人でやるのも詰まらんな。どうするか。早速召喚陣を使うか? ともかくいい感じの大き目の岩レンガを量産しながらどうするか考えよう。
そういう訳で、早30日。1m×3m×9mくらいの岩レンガを作りつつ、穴を拡張している。割と楽しくなってきた。若干上に掘った後、少しずつ下に掘り下げて来たから水が入ってくる心配も無いだろう。
そのくらいは考えてある。後は天井から水が浸みだしてこないかだが、魔力でしっかりと固めたから大丈夫であろう。忘れていた訳ではない。
しかして、城を建てようと思った空間も割と広くなってきた。半径500mの半球状に作り上げた。後は下の地盤を固めて岩レンガを積み上げて行き、所々に部屋を作って行けば完璧だろう。
問題なのは暗いことか。見えるから問題が無いが、光がないと映えんな。その辺は後で考えるか。ともかく城を作ろう。
そんな訳で、1年くらい作ってたのか? どれくらい作っていただろうか。解らんが、納得の行く城が出来上がったのでよしとする。
結局は八角形の頂点に円塔を建てつつ、城壁で囲った。中の城は上に上に伸ばして、なるべく尖らせてみた。城っぽくなったじゃないか。
美術的な物を知らないからこれで良いのかはよく解らん。一応、前世の知識から引っ張ってきたが中世ヨーロッパのイメージをしながら作ったのだ。外観だけな。
内装は解らん。形を奇抜にしたところは部屋にすらなって無く、埋められてる。居住性は何も考えずに作ったからな。内装は何もないんだ。
その辺はこれからだな。それに木が欲しい。流石に色んなところを岩で作ったが、岩だしな。木工の知識は何も無いが、木があれば何とかなるんじゃないか? 知らんけど。
「ぎゃぎゃぎゃ」
『うむ? ああ、またゴブリンか。こちらにはくるなとあれほど言い含めたのになあ。哀れな物よ』
定期的に来るお客さんだ。最初に呼んだのは私なんだが、知らない間にゴブリンが住み着いていた。丁度いい横穴だったんだろう。まあ解らんでもない。が、ここに来たからには殺させて貰う。
『ふん!』
まあ距離を縮めて殴ればいいだけなので楽ではあるんだが。一応魔石は取って、死体は来た道の奥に放っておく。そうすると他のゴブリンが片付けてくれる。
あいつらは共食いするからな。龍でも食おうと思えば食えるが、そもそも争うことをしないだろうから食う機会など無いだろうがな。
それにしても魔石も割と貯まったものだ。倉庫にした部屋にいっぱいの魔石がある。……宝物庫を作るか。作るのなら城の地下だよな。そんな気分になる。重いものを載せても壊れることは無いと思うが一応な。
そして、もう一つの日課がこれだ。召喚陣の起動。これを暇になったり、一段落したり、何か無くても唐突に召喚陣を起動している。
『我が問いに答えよ。眷属をここに』
「―――ぎゃ?」
『ふむ? 今回もゴブリンか。ならばあちらの道を行くがよい。仲間が居よう』
「ぎゃぎゃー! ――――――……ぎゃ」
『ふむ。また襲ってきよったか。哀れな奴め。死に急ぐとはな』
これも何回目か解らない。何故かゴブリンなんぞ低位のものしか呼べないのだ。何故だ? それが解らん。……前世の知識に頼るか。何が足りない? 城もできたことだし、そろそろ召使が欲しい。
……対価か。今対価になるものといえば、魔石くらいなものなのだが、それでは対価に不足か? ……不足か。なれば今一番対価になるものはなんだ? 私の血? そんなものが対価になるのか? 解らん。前世の知識では対価になるらしい。
土で入れ物を作って爪で指を軽く切り血を入れる。小瓶でいいそうだ。何故これが対価になるのか、これがよく解らん。まあいい。失敗しても何度もやれば、そのうち使える召使が出るだろう。
『我が問いに答えよ。対価は我が龍の血なり。眷属よ来たれ』
『問いに答えを遣わします。ご主人への永遠の忠誠を。子爵級悪魔クレール=ウィルソン、ここに』
呼ばれてきたのは女悪魔。それも割と力のあるものだ。漸く召使が召喚された。




