117話 大工も建築士も要らん、また攻めてくるらしいぞ
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魔界の底力を見た感じではあったが、色んなところが矛盾しているようにも感じたな。産業とは解らんものだ。この地下空間も訳の解らんことになっているのだがな。大工や建築士はいないのに立ち並ぶ高層建築。矛盾は何処にでもあるものだ。
私しか建築をしているものがいないからな。それは仕方がないであろう? 大工など必要ないのだ。木材の供給に難があるしな。家具が精一杯だ。余ってきても魔界に売ればいいので問題は余りないのだがな。
建築はいいぞ。時間を忘れられる。……少し規格の違うものを建ててみた。大きさはそこまで変わっていないが、まあ良いだろう。作りたいから作った。それだけだ。
機能美的にはそれ程大したことは無いな。まあまあの出来であろう。間取りは殆ど変わらぬが。少し弄りたい気分だったのだ。別に良かろうよ。時間はまだあるからな。
時間はあるが、そのうち足りなくなるのだから今建てるのだ。劣化するものでも無し、作っておいて問題無かろう。問題があるようなら困るのだ。後で作り直しがあるという事であろう? それでは不味いのだよ。作りっぱなしでないと私の苦労が報われん。
問題が起きた建物は修正するが、そこまで問題になるような薄さで作っていないからな。かなりの厚手の壁にはなっている。仕方なかろう。薄いと崩壊の恐れがあるのだから。分厚く丈夫にがコンセプトだ。長いこと使ってくれればいい。
建築関係の仕事に就きたいものはいるのだろうか。いれば申し訳ないが、建築関係の仕事は無いのだ。残念なことに今後も実装する気は無い。諦めてくれとしか言えぬ。夢を壊して申し訳ないがな。
でだ。外の状況も大分落ち着いてきているとは思う。問題のあるところは殆ど無いからな。しいて言うならばアンベマリノ王国の側の植民が遅いくらいか。あそこは仕方が無かろうよ。総動員をかけたのだからな。人口が減っているのにも関わらず、愚行をしたのだ。致し方あるまい。
此度の王は無能寄りではあるとのことだしな。何もせん無能か、何かをする無能かがよく解ってはいないが、どちらにしても戦争はせんであろう。暫くは回復の時だ。漸く町の復興にも着手しているのだから余計な一手を打たねば良いのだがな。
冒険者も漸くと帰って来たぞ。ゴブリンも狩られるようになってきている。やはり人間の回復速度には目を見張るものがある。我が国ももうじき7万人だ。漸くと町と呼べる規模になって来たのではないか? 良いことだ。ゆっくりと増えていくのだぞ。
外に異常が無いとこんなものだ。生活に不安が無ければ人間は増える。良いことではないか。外の国も増えているのであろう? 人間は直ぐに減るのだがな。戦争がな。多すぎるのだ。
なぜこうも好戦的なのか。これが解らぬ。無益なものであるにも関わらず、戦争をするのだ。それが人間だと言われたらそこまでなのだが、もう少し纏まれんものか? 出来るとは思うのだがな。
まあ、異常が無いことは良いことである。難民が減る。ここ最近は来たことは無いからな。良いことだ。このままずっとこうであって欲しいものだ。……そうならんのが人間なのだろうな。
『カルネラ様、ちょっといいかい?』
『ふむ、なんだ?』
『ラフィエット王国の方なんだけど、領主が死んじゃったよ。代替わりしたから注意した方が良いよ。多分無能だから』
『ふむ、言っていた件だな。そこまで無能なのか? そこそこならば問題は無いのだがな』
『あれは駄目だね。ラフィエット王国の発展速度が遅くなると思うよ。流石に難民がやってくるような状況にはならないと思うけど、何をするか解らないのが無能だからね』
『ふむ。まあ放置するしかあるまい。何か起こった場合はそれについて対処するしかあるまい』
『まあそうなんだけどさ。僕としては攻めてくるに1票を投じたいね。規模はもの凄く小さいものになるだろうけど』
『ふむ? 1度失敗しているのだぞ? また攻めてくるのか?』
『人間って面子を気にするからねえ。3年以内に攻めてくる確率が8割って所かな。規模感は前よりも小さいものになるとは思うけどね』
『ふむ、前回よりも小さい規模であるならば、攻める意味が無いのではないか?』
『攻めたことに意味があるのさ。何度も攻めてくる可能性もあるくらいだし。勝つまでやるのが人間だよ。愚かだけどね』
『ふむ。何ともならんのか? 諜報で止めることは不可能か?』
『流石に不可能だよ。領主を殺しても次の領主がまともだと決まってないからね。領主の首を挿げ替えるだけになって攻めてくるのは一緒かな』
暗殺か。……やっても意味が無いのであれば一緒か。有能な人間であっても攻めてくる可能性もあるだろうしな。何にしても攻めてこられて困るかと言えば、困らんのだが。剥ぎ取りが面倒なだけか。
『ふむ。まあ何ともならんのであれば放置するしかあるまい。情報は拾っておいてくれ』
『了解だよ。僕としても攻めてきてくれない方が楽でいいし、何とかしてみるけどね。まあ無駄だとは思うけど』
『うむ、一応はやっておいてくれ。無駄になっても攻めてこん方が面倒が無くていい』
『そうだよね。絶対に勝てないんだから攻めてこなくてもいいのにね』
『それはその通りだな。しかし、人間は戦えば戦う程に強くなるのであろう? 私と対峙することでも多少は強くなるのではないか?』
『さあ? 対峙するだけで良いの? 戦闘にもなってないんだけど』
『解らん。が、旨味が無ければ何度も来るまい? 私も知ったことでは無いのだがな』
『人間も難儀なものだね。同朋同士で戦って強くなるって言うんだから。魔物とだけ戦っておけばいいのに。クレールの情報が正しければだけどね』
『確度の高い情報だそうだ。戦って強くなるとは何ともな。寿命が短いのが浮かばれんな』
『人間の寿命って短いからね。強くなるって言っても何処まで強くなるんだろうね。龍に届くんだろうか』
『解らん。だが届いて欲しいとも思うな。それ程に研鑽したものとも戦ってみたいものだ』
『あれ? カルネラ様ってそこまで戦闘が好きだっけ?』
『あまり好きではないが、無条件で勝ちというのも面白くないのだ』
『ああ、なるほどね。まあ勝てればいいんじゃない?』
余り戦闘には拘らんからな。バトルマニアでは無いのだよ。しかし、苦戦をしてみたいというのも少しはある。咆哮で終わりというのも寂しいのだ。
それはともかく、近々攻めてくるのだな。3年以内か。まあ別に良いのだがな。剥ぎ取りが面倒なだけで。どんな戦力で来るのかが楽しみではあるがな。前回の様に前衛しかいなかったなんてことにはならぬと良いがな。その辺は情報共有しているのであろうか。
……なんとなく、していない気がするな。まあ良い。攻めてくるというのなら向かい打つだけだ。攻めてきてくれない方が良いのだがな。面倒だからな。まあ無理なのだろうが。




