108話 キマイラ討伐思ったよりも早かったな、アンベマリノ王国の動きや如何に
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今日も今日とて建築に勤しむ毎日である。うむ、充実しているな。やることがあるのは良いことである。何もないよりかはあった方が良い。出来る事ならば住宅以外も建てたいのだがな。
店屋も新調してしまったしな。他に建てるものが無いのだから仕方がない。住宅は建てなくては何時かは追いつかれるのだ。今のうちに建てておくのが吉である。
『カルネラ様、お時間良いですか?』
『ふむ、クレールか。順番的には次はシャノンかと思っていたのだがな』
『ええ、まあ確かに大分早いですからね。状況が動きましたのでその報告です』
『ふむ、何が起こった?』
『キマイラが討伐されました。やったのはブロンリック王国側の冒険者だそうです。飛竜狩りをメインにしていた者たちのようですね』
『ふむ。思っていたよりも早かったな。ではブロンリック王国側に有利になりそうだな』
『ブロンリック王国側は軍隊も組織して魔物狩りを行っています。その後ろに入植予定者たちも着いてきているので本気で倒しに行ったようですね。思っていたよりも動きが早かったですが』
『入植競争も同時に行っていたからな。だが、交渉ではブロンリック王国側が折れたのではなかったか?』
『折れましたが、ブロンリック王国側が負けたときの内容に関して折れただけだと聞いています。勝てば何の事はないですからね。入植者が多いブロンリック王国側が有利でしょう』
『ふむ、暫くは入植競争が起こるか。だが、前の国境よりはアンベマリノ王国は削られるであろうな。その分戦争も早いかもしれぬが』
『その辺りは微妙なんですよね。ブロンリック王国が挙兵した理由もその辺だとは思うんですけど、アンベマリノ王国側が政争に入ったんですよ。前回の報告の時に王が崩御したと伝えたかと思います』
『そう言えばそうであったな。……暗殺の可能性が出てきたか』
『その可能性も大いに在り得るかと。流石にタイミングが良すぎます』
『だが、直接殺すと疑われるのは必至。となると毒か』
『そうでしょうね。毒殺だと思います。寝ている隙にやられたのが一番可能性が高いかと』
『ふむ、となると思った以上にブロンリック王国側がアンベマリノ王国の領土を盗るな。政争が落ち着くまで放置しなければならん可能性もあるが、どう見る?』
『恐らくは政争に不利な側が急ぎ軍と開拓民を向かわせるはずですが……流石に読み切れませんね。何処まで領土を減らすのかによって政争の動きが変わりますから』
『ふむ、責任の擦り付け合いが起きるか。内部が割れる可能性はどうだ?』
『流石にそれをやるには敵が多すぎます。そこまで貴族たちも馬鹿では無いでしょうし、王候補も愚鈍では無いと思いますよ』
ふむ、一度整理しておきたいことが多く在るが、動き次第ではどうなるのか全く解らんところが厄介だな。ブロンリック王国側が介入した証拠があれば別だがさてどうなるかだな。
『ふむ』
『一先ずはアンベマリノ王国の情報を優先します。ブロンリック王国側の情報は特に必要ないでしょうから。流石に今から暗殺したところで手遅れでしょうし』
『であろうな。動き始めたのは良いが、また難儀な動き方をしてくれたものだ』
『戦争になるか、アンベマリノ王国が内紛になるかですね。恐らく両方だとは思いますが』
『ふむ? 両方なのか? 片方では無いのか?』
『内紛は必ず起きるでしょうから、問題は戦争になるのかならないのかですね。政争に不利な側が逆転の1手として戦争を起こすでしょうね。もちろん負けますが』
『負けるのか? そこまで見通せるのか?』
『こういう場合は兵力の動員数が違いますからね。アンベマリノ王国側が負けます。そして首謀者の首を対価に戦争を終わらせると思いますよ。金は1鉄貨たりとも出さないでしょうね』
『それでブロンリック王国側が納得するかどうかだな』
『そこは領地獲得競争が何処までブロンリック側に有利に動くかによって決まりますね。アンベマリノ王国側が思ったよりも入植した場合は幾つかの村の割譲を要求するとは思いますよ。金では領地は買えませんからね』
『確かに領土は買えんな。余程の馬鹿がいない限りは。クレールはどのように予想する?』
『終始ブロンリック王国側に有利になる様に動くと思いますよ。アンベマリノ王国側は余りにも準備不足ですから』
『そうか。難民の流入はあると思うか?』
『……流石にそこまでは解りかねますが、流石に善政を敷くんじゃないですか? 入植民に直ぐに離反されるような真似はしないと思いますよ。搾り取るのは根付いてからが基本ですから』
『そうか。それでは心配事は1つ減るな。難民の流入だけはコントロール出来んからな』
『入ってくるようには可能ですけど、入ってこないようには難しいですね。どんな噂を流しても商人が出入りしているという噂は消せませんから。噂ではなく事実ですし』
『うむ。まあ初めから逃げられるような政治はしまい。大丈夫であろう』
『人間が信用できるかと言われたら信用できませんが。来ても追い返さないんですよね?』
『もちろん受け入れる。例え毎日のように来られたとしてもだ』
『解りました。まあ大丈夫だとは思いますけどね』
心配ではあるが、心配したところでやることは変わらないのだからな。どれだけ早く住宅を積み上げるかだな。やれることはやるしかないのだ。
『ああそれでも、国が割れた際は確実に戦乱の世が来ますので、その時は対応よろしくお願いします。私たちの手には余りますので』
『流石に起こらんであろう? 解っていて言っているだろう?』
『人間は愚かですからね。最悪の事態も想定しておいてください。まあまず無いとは思いますけど』
国が割れたら笑ってやろうではないか。婚活を始めると言う勇気はない。人間故にやらかしかねない。婚活は嫌だ。まだ自由で居たいのだ。
まあ当分は大丈夫であろう。戦争難民も押し寄せては来るまい。その辺はしっかりと対処するであろうよ。2度目だぞ? 同じ失敗を短期間の内にやるものではない。
どうなるのかは解らんがな。解らんなりに対処するしかないのだ。今のうちに準備できるものはしておかねばならんな。主に住宅だがな。建てても建てても直ぐに使われる。良いのか悪いのか解らんところだな。まあ住宅は使われてなんぼな訳だがな。




