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大変自己弁護がお上手なようで

作者: すん

溢れそうなほどの言い訳言い訳言い訳言い訳言い訳!こうして若さを浪費して無為な一日を過ごす。そこに無理なやり自己弁護を挟みながら。


今日が人生でいちばん若いという格言も、これから先は老いしかないとしか捉えられない。どんなことも卑屈に捉える自分に自己嫌悪を抱く事も無い。皮肉に満ちた世界を皮肉にしか解釈できないから?悪意に満ちた世間に悪意を抱くから?そうして純粋な感動すら浪費して、綺麗なものを汚しながら生きていく人生に価値はあるのか?それならいっそ何も考えないままで、何も感じず社会の歯車になればいい。こうして自己弁護だけが上手になっていく。


あぁ、羨ましい!何も考えずに生きていける人が。あぁ、羨ましい!人間の根源たる愛を知る人が。私には産まれた時から愛というものが存在しない、感じられない、理解できない!人は理解できないものに恐怖する、私は他人の感情が恐ろしい。ふとした拍子に感じる人の悪意の視線。人の羨望の眼差し。その目が穿くその先に何があるのか。この空虚な心はどう映るのか。この何も無い心にどう思うのか。ひとつ確かな事は私は全てを恐れているということ。人に関わる度に脊椎から恐怖が溢れる。全てを拒めと、全てを取り払えと震える。こんな不完全な人間がどうしてこの世で生きていけると言うのだろうか。


これは魂の叫びだ!心なんてそんな生ぬるいものでは無い!何事にも無気力で、何にも興味を持てない。自分の人生にすら無気力だ。こんな冷めきった心に反比例するように、魂だけだ叫んでいる。私を糾弾している。行動しろと!何かを成し遂げろと!これはなんという矛盾だろうか。自己矛盾を常に抱えて生きていくことは罪だ。無気力で無感動な心と、焦燥感のみを駆り立てるこの魂と。ならばこの焦燥に駆られ全てを成せばいい。溢れるこの無気力を抑えつければいい。しかしそれが決定的に出来ない。こうしてここに自己弁護を書き綴り、誰にも打ち明けられないこの狂った心を魂の赴くままに描き殴る。ここに感動は生まれない、ただ激情のみが私を駆け巡る。


これは壮大な自己正当化だ。世界に悪意を向け、この世の異物たる己を正当化するための異質な考えだ。多数が支配するこの世界で、圧倒的少数はどのように感じるのか。それは多数への羨望。少数への失望。





こうして日々を浪費する。若さをすり潰し、思考すら放棄して、その先に残ったものは空虚な心。

あぁ、自己弁護が上手くなってしまった。全てを諦めるそのための。

明日こそは変わるのだ。こうして永遠にやってこない明日を追い続ける日々は

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