凛花-道化の華
ムカつくぐらい晴れた日の夕方18時頃。東京新宿歌舞伎町。列をなす人の群れの中、少女は、音楽を聴いていたイヤホンのノイズに足を止める。パチンっと指をならす音が響く。イヤホンから『ひゃっははははは』と大音量の笑い声が響く。
余りにもでかい音の為恐る恐るイヤホンをはずす。
少女は、絶句した。自らをすり抜けていく人の群れ。
そしてこちらを見ている美しい顔の猫耳の道化師。
まばたきをした次の瞬間その道化師は目の前に現れた。
『古寺凛花サン貴方ハ選バレマシタ。サアヨロコンデ?ホラホラ』
少女はかたまってうごけない。足がすくむ。道化師はその表情を見て微笑み、続けた。
『貴女ハミズカラノ嘘ノ重ミニ、苦シサニ絶望ヲシテイマスネ?造リ上ゲタ理想ノ自分、ソレニ相反スル自分に、』
少女は理解が追いつかない。この状況、この道化師の言葉。
それも当然の結果だろう。それを見透かしたかのような声で道化師は囁く。
『ワタシハアナタニシンジツノ愛ヲプレゼントシマスヨ?』
「しんじつのあい??」凛花は言葉を返すように呟く
道化師は、声を荒らげ叫ぶ。
『ソウ、シンジツノ愛!美シキ愛ヲアナタヘ!!キットドレダケ大金ヲツンデモソレデモ手ニハイラナイ愛ヲ!!!』
「お兄さんは誰??」
『コレハシッケイ、ワタシハ、アキトモウシマス!』
「アキ。。。。」そう少女が呟くと、「貴女はなにも、」質問を遮るように道化師は『自己紹介ハココマデ。サア、ホンモノノ愛ヲ見セテクダサイ』そう言うと、道化師はパチンっと指をならす。辺りは真っ暗になり。
道化師は声を張り上げ、
『サア舞台ノ幕ガ上がる!ミズカラノミヨリモ相手ヲオモウソンナ愛ヲ!』道化師は再び指をならす。
「アキさん!!私はどうすれば!」凛花が叫ぶ
道化師の姿はもうない。真っ暗な空間を歩くなか、
男性の声がする。声のする方向に歩く。「あなたは。。?」