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男子たちの会話

「くそう!埒があかない!放課後直接行ってやる!」


「やめとけ、それは本当に変態だぞ」


「じゃあ、どうすればいいんだよ!」


「お前が、猫アレルギーを治せばいい」


「ちょ、おま、それ言ったらおしまいや…」

「一応薬は飲んでから行こうとは思っているんだけど…」


「おめー薬効いた試しがないだろ」


「そうですよ…」

「あーもう、一体どうしたらいいんだよ…」


ぐしゃぐしゃと頭をかき回し、落胆した様子で空を見つめる


と、そこに一人の生徒が入ってきた


「おーい、おまえら次の授業教室移動だってさ」


教室にいる生徒達全員が気の抜けた返事をする


その生徒は豹士のところにやってきて、目の前で手のひらをひらひらさせて意識があるか確かめている


「おーい、聞いてたか?」

「ダメだ、反応がない…。なあ、なんでこんなにいつにもまして変なんだ?」


「それはだなぁ、恋しているんですよ。」


「え?!」


「加えて告白したのに返事がないからこんな魂が抜けたような感じになってんだ」


「まじか!!」


「うおー!やるじゃねえか!!」

すっかり魂が抜けたように意識がない豹士をその生徒はバンバンと背中を叩く


「で、相手は誰なんだ?どのクラスの子?」


隆重は一瞬言っていいものか考えたが当の本人が抜け殻だしいいか、それに他の人の反応が見たいと思い、口を開いた


「混身クラスの子だよ」


「は…?」


(だよなあ、普通はそういう反応になるよなぁ)

「だから混身の子なんだって」


「いやいや、おかしいでしょ!なんで混身の子なんだよ!」

「いや、まあ確かに?今や混身との恋愛は自由だけどさ、先生たちの中でも混身と結婚している人もいるよ。」

「けどさあ、俺らと全く違う人種なんだせ、奴らは」

「それにあいつらの見た目!気持ち悪いんだよ!」


「おい…!」


「そんな奴らと付き合いたいだなんておかしいよ!」


ボゴッ


突然鈍く重い音が辺りに鳴り響いた


殴られた生徒が顔を上げるとそこには豹士が真顔で静かに殺意をたたえた目をしていた


「いい加減にしろよ…」

低く、世界を震わす静かな殺意を含んだ声が響く


「お前が混身のことどう思ってるが知らねえが、彼らは俺らと同じ人間だ。その同じ人間と恋愛をして何が悪い?」


「見た目が気持ち悪いだって?どこが?」


「少なくともお前みたいな偏見野郎に比べたら、彼らの方がよっぽど綺麗で美しいわ!」


しばらく二人は固まっていたが、先に動いたのは豹士だった


机の中から教科書を取り出し、授業の準備を始める


「…次の授業、教室移動になったぞ」


「…そう」


そのまま教室を出て行く二人


その様子を見ていた影がいた


(ふーん、彼ただの変態猫アレルギーってわけじゃなさそうね…)


(奈央がかっこいいと言ったわけがわかったわ)


帝華は豹士達のクラスから離れ自分のクラスに戻るため歩き出す


(彼なら奈央の事安心して任せられるわ)


(それに、もしかしたら奈央を変えてくれるかもしれない…)

生徒は偏った偏見を持っている人です。でも普段はいいやつですよ。

人種差別ほどくだらない戦争はないと思っています。

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