昼の表世界
ここは対進化種専門学校。
対進化種部隊Cosmosでの活躍を目指す人々が日々鍛錬を積んでいる場所である。
「はやくお父様の隣に立たないと……」
「どうしたんだ、莉央。隊長の娘だからって、あんまり気負いすぎるなよ」
「そうはいってられないわ、茜君。この前だって、派遣された部隊が進化種に全滅させられたのよ。一刻も早く入隊しないと」
「そうだな。進化種は強いからな」
ホームルームの鐘が鳴った。生徒たちは次々と着席していく。
「みなさん、おはようございます。本日は転校生を紹介します。さあ、入ってきて」
扉があくと、そこには綺麗な顔をした男子生徒が立っていた。
「はじめまして。今日からこの学校の一員となる蒼です。よろしくお願いします」
クラスの女子生徒は少しざわめいている。
「じゃあ蒼君はあそこの席に座ってね。それでは今からホームルームを始めます」
「ねえ茜君。あの転校生、すごいかっこよくない!?…………茜君?」
「……ああ。そうだな」
茜は転校生をじっと見つめていた。
ホームルームがおわると、茜は転校生のもとに近づいた。
「なあ転校生。ちょっと話があるんだが、一緒に来てくれ」
「……分かった」
蒼は引き止める女子生徒をなだめて教室の外に出た。
「おい、お前名前は?ってゆうか、どこに行くんだよ」
「俺は茜だ。場所は……そうだな、ここらへんでいいだろう」
茜は振り返って蒼と向き合った。
「単刀直入に言う。お前、進化種か?」
しばらくの沈黙ののち、蒼は答えた。
「……そうだ。だが、お前も進化種だろう。人間しか入れないこの学校になぜ進化種がいる」
「そんなの、敵情視察に決まってるだろ。お前は違うのか?」
「いや、俺もそうだ。だが、くれぐれも俺の足を引っ張るなよ。」
「はああ?それは俺のセリフだっつうの!」
蒼は彼を鼻で笑いその場を立ち去った。
「ったく、なんなんだよあいつは」
この日の一時間目は実技だった。
対進化種戦で必要となる格闘技と射撃の授業が行われた。
「では、まずは格闘技からやります。ペアになって前回のおさらいをしてください」
「おい転校生。俺がペアになってやるよ」
「遠慮しておきます」
「そんなこと言っても、もうほかの奴らはペアになっちまってるぜ?」
はああ……とため息をつくと、蒼はとても嫌そうな顔で茜とペアになった。
「なあ、なんで俺がお前をペアに誘ったか分かるか?それはな……お前をボコボコにするためだよ!!」
するといきなり茜が蒼を投げ飛ばした。しかし蒼はうまく着地して反撃に出た。
「んなっ!!」
大きな音とともに茜は蒼に押さえつけられた。
「こら!そこ!急に暴れないで!」
先生の怒りとともに格闘技の時間が終わり、射撃に移った。
しかし二人の争いは収まらなかった。
「俺のほうが格上だって見せてやる!」
茜が銃弾をすべて中心に当てると、周りから感心の声が聞こえた。
「どうだ、お前にはできるか?」
蒼は舌打ちをすると的に向かい、こちらも全弾を中心に当てた。
「お前が俺より格上なわけないだろ」
蒼がフッと笑うと、茜はますます対抗心を燃やした。
「んだとおおお!!!」




