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魔王様は足止めたい  作者: たっつん
魔王リリス
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コウモリ化のからくり

「ふむ、そろそろ3日じゃが…怖気づいたか?」

玉座の間の中央にてリリスが寝ころびながら語りかける。

「いいえ、魔王様は必ず来ます」

それに答えるのは玉座に糸で縛られて座っているアーサーだった。

「この場におらぬ者に口などない。それに魔王は余じゃと言っとるだろう。それも大魔王じゃ」

「私たちの魔王はただ一人です」

アーサーは折れずにらみつける。

「…時間を待たず今殺してしまうか?」

そう言って顔に手を当てようとする。

「…」

しかしアーサーは動じない。

「冗談じゃ。肝が据わっておる」

手を引っ込めくるりと回る。

「あー!暇じゃ!もう少し短くすればよかったのう!」

そう言ってまた寝ころぼうとしたとき、


「メテオ!」


ドガガガガガ!!と魔王城の天井に穴が開き、玉座の手前で衝撃が起きる。

「なんじゃ来たのか」

衝撃の煙からゆっくりと姿を現していく。

「随分と待たせちゃったみたいだね」

片手には魔王城の頂上に掲げてあったリリスの旗を持っている。

「私こと、魔王エルクル参上だよ」

私はそれを破り捨てた。

「魔王様!」

少し涙目になっているアーサーに微笑み返す。


「もう来ないと思っていたぞ」

「その時は私が死んだときだよ」

リリスはあたりを見渡す。

「しかし、一人だけか?姿が見えぬが…」

「誰が一人だって?」

メテオで開けた穴から2つの影がリリスを目掛けて飛び降りる。

「ぬああぁぁぁ!!」「アーサーちゃあぁぁぁ!!」

「ぬ?」

ズドオォォン!!とズメイとロンギの二つの拳が床叩きつけられる。

それを軽々と避けるリリス。

「ぬしらは…」

そしてバン!と玉座の間の入口が開いた。

「魔王!大体のコウモリは回収した!思いっきりやれ!」

別動隊で動いていた海王が任務を完了したようだ。

後ろの方で何か燃えながら飛び回っているハーピィ集団が見える。

火事になりそうだからやめてくれないかなぁ。

「私は地下を見てくる!」

そう言ってまた海王たちは去っていった。


「我らが相手をする!アーサーを!」

ズメイが叫んでハッとする。

いけない、早くこの拘束を何とかしなくちゃ。

「ウィンドカッター」

スパスパと拘束されている糸を切っていく。

あちこち巻かれてるから時間かかるね。

「魔王様、信じてました!」

アーサーが少し震えながら言う。

「遅くなってごめんね」

「いえ、いいんです」

よし、これで最後!

全ての拘束を切り、戦いを見据える。

「その程度か!?まだまだじゃの!」

「ぐぬぅ!当たらん」「兄者、このままでは!」

やっぱり有効打が与えられなくて押されるね。


---数時間前、海王の仕事部屋にて---

「あのコウモリ化、反則だと思うんだよね。絶対何かからくりがある」

休息後、私はみんなを集めて会議をしていた。

「コウモリ化でこちらの攻撃は何も効かない…。分身で本体は別なのではないか?」

海王が考えながら尋ねる。

「分身だったらわかりそうなもんだけどね、分身って本体と同じ動きしかしないし干渉するとすぐに消えちゃうから」

「確かにそうか…」

「対策として拙者が全てのコウモリをこの虫かごへ入れるというのは?」

ロンギさんが大型犬が入れそうなくらいの鉄格子の籠を持ってきた。

「攻撃が当たらないってことはつかむこともできないんだよ、却下」

どこから持ってきたんだそれ。

…というかそもそもあれはコウモリだったのかな?

「ズメイさん、コウモリとなった時って一匹一匹生きてる感じはした?」

「うーむ…そういえばしなかったな。手ごたえが全く感じぬ相手であった」

手ごたえが感じないか。

でも魔力感知にはちゃんと引っかかって…ん?そういえば。

「いやでも…そうか」

「どうした、魔王?」

心配そうに海王が見ている。

「確定ってわけじゃないけど可能性を見つけた。もう一度見てみないとわからないけど」

--------------------------------


「魔力感知…」

大丈夫、よく見ろ。

細い線でつながっているはず。彼女はこの部屋のどこかに…。

あたりを見渡す。

そして

「見つけた!ファイアボール!」

玉座の裏を攻撃する。


「あっちゃちゃちゃちゃ!!!」

そこにいたのはもう一人のリリス。

攻撃が当たった瞬間、ズメイとロンギが戦っているリリスが引っ張られるように玉座の裏のリリスの足元の影へ取り込まれた。

「な、な、な、何をするんじゃ!危ない!」

プスプスと焼けこげながら慌てている。


「あなたが本体ね。今まで戦ってたのはただの影、だから攻撃が当たらなかったんだよね」

「バレおったか…」

ゆっくりと玉座の裏から姿を現した。

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