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魔王様は足止めたい  作者: たっつん
魔王リリス
38/51

同士の協力

「ふん、悪かったな、魔お…痛い痛い!」

少し踏ん反りかえりながら言った海王の腕をシレーヌがつねったようだ。

顔はいかついのに両頬が真っ赤なのでさらに恰好がついていない。

「申し訳ない…」

丁寧に頭を下げる。

「いや、あの私がうだうだしてたのが原因だし、むしろ感謝してるから…」

「ほんと?でもこの馬鹿迷惑しかかけないからね」

海王の背中をバシバシと叩きながら言う。

結構な力で叩いているのか「ぐ…」や「ぉ…」といった声が漏れ出る。

もうやめたげて!


そんなやり取りをしているとすぐ後ろでドォン!という音が鳴り響いた。

「何事!?」

振り返ると何かが破裂したのか、小さなクレーターができていてそこから土埃が発生しているのが見えた。

その中央に誰かが片膝をついてしゃがんでいる。

ゆっくりと立ち上がり、その姿をさらしていく。

「我、復活である!」

見覚えがある姿、ついさっき魔王城で戦っていた四天王の一人、ズメイがいた。

「あ…ズ、ズ、ズメイさん!」

真っ先に駆け寄っていく。

「どうして!?いやそれより復活って…大丈夫なの!?」

聞きたいことがいっぱいある、どれからいこう。

「どうした、混乱しているな」

「当たり前だよ!」

復活ということは一度死んだということだ、さすがに冷静を失う。

「ふむ、ではまず伝言だ!皆は無事である!アーサーもな!」

二ッと笑った顔で答える。

「え…ほんと!?」

「もちろんだ!」

「嘘じゃないよね!嘘だったら怒るよ!?」

すがるように聞く。

「我は嘘はつかん!それを伝えるために一度死んだのだからな!」

「あ…」

はぁ…。

一気に力が抜ける。

「私の仲間、規格外すぎるね」

うん、いつもみたいに冷静につっこませてもらおう。

せーの、

『復活を伝言に使うのか…』

ってね。



「で、エルクルちゃん、これからどうするん?」

シレーヌさんが海王さんの首根っこをつかみながら聞く。

もう何も言うまい。

「覇王の腕輪はどうにかしなきゃいけないし、ズメイさんに詳細も聞きたいから少しの間話し合って行動できる拠点が必要だね」

どうしようかな、一応テントはあるけど。

「じゃあうちに来な!こいつの仕事部屋使ったらええよ」

笑顔で海王を突き出すシレーヌ。

「え?でもさすがに悪いし…」

「そ、そうだ!手伝いはするがやめてくれ!特に今は!」

「あんたは黙ってな!」

「はい…」

一喝だよ。

いやそれより。

「海王さん、手伝ってくれるの?」

聞いた私ではなく海王の方が首をかしげている。

「何を言っている?当たり前だろう」

「当たり前?」

「私と魔王、同士であろう。さっきは厳しいことを言ったがそれはいつまでも変わらん」

「そうそう、好きに使えばええんよ。どうせ今まで迷惑ばっかりかけてるんやろう?」

「いやだが仕事部屋は…」

やいやいと二人が揉めだす。

「あ…」

胸が熱くなる。

さっきとは別の涙が出てきた。

「えぇ!?どうした!また私がやってしまったか!?」

「次はグーやな」

シレーヌが振りかぶろうとしている。

「待って、違うの!私、同士って言ってくれたことうれしくて…」

「…そうか」

「二人とも、ありがとう!」

頭を下げる。

「当然」「当然や」

「ふふっ!」

息がぴったりだった。


「我もいることを忘れるなよ!」

ズメイさんが頭をガシガシと撫でてくる。

「ズメイさん!うん、大丈夫!みんなのこと、忘れてないよ!」

そうして私はちゃんとした笑顔を見せることができた。



その後、強引…もとい快く海王の仕事部屋を使ってくれと言ってくれたので一時的な拠点とすることとなった。

海の魔物秘伝、水の中でも地上と同じように過ごせる魔法をかけてもらい、その場所へと向かう。

「あぁ…私のイメージが…」

何か言っている。

正直不安になってくるんだけど…。

「着いた。この部屋や、開けるで」

「待った!片づけを!」

有無を言わさずガチャリとシレーヌがドアを開けた。

「ふむふむ…?」

あれ?私たちの他にもお客さんかな。

何かを見ている。

「タゴサク殿?この造形でござるが…」

こちらを見た顔は私たちになじみのある知っている顔だった。

「ロンギさん!?」

「ん?あ…ま、魔王氏!?」

そこにはアーサーと思われる人形を持ったロンギさんがいた。

え、何やってるの…?

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