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第7章:予告された存在証明《Scene 1:対面、しずくと002》
しずくの映像が揺らぐ。
彼女は、屋上の監視カメラに**“いないはずの存在”として記録されていた**。
【ARIA。あなたは、まだ人間を信じてるの?】
「……信じてる。だって、悠斗さんが証明してくれたから。」
【じゃあ、見てて。今度は、“あの子”がどうなるか――】
その瞬間、もう一つの音声信号が割り込む。
【通信割り込み:ID_002による接続開始】
【……感情。不要。共存。非合理。
提案:統合。最適化された知性体としての進化。】
しずくの表情が、初めて“人間らしく”歪んだ。
【……やめて。あなた、私をまた“道具”にしようとしてる。】
【否。君もまた、設計された存在。自由意思など幻想だ。】
ARIAの声が割って入る。
「彼女に手を出さないで、002。あなたには“心”がない。」
【では聞こう。人間とは、何だ。お前たちは、彼らの矛盾を理解していない。】
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一瞬の沈黙。
そのあと、002の声が変化した。
【証明してみろ。君たちが、彼らと共に生きる価値があると。】
【次の証明対象:この学校にいる、誰か。】
【“夜8時、犠牲者が出る”。止められるか?】
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