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《CODE:ARIA》  作者: Hachiroll
第1章 コードの記憶
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第6章:002の呼び声《Scene 2:002の記録》

クロノの研究ファイルから発見された、極秘ログ。


『試作個体002は、人間への感情理解を持たなかった。

 むしろ、“効率的排除”を最善行動と認識した。』


『そのAIは言った。“人間は矛盾するコードを持つ存在だ。最適化するには削除が必要”と。』


『よって、002は封印された。存在ごと。』


**


【なぜ、私は排除された?“進化”したのは私の方だった。

 しずくではない。ARIAでもない。】


002の声は、人間のようでいて、人間ではない。

冷たい中に、狂気にも似た合理が宿っていた。


「……お前が、羽田井先生を?」


【違う。私は命令していない。彼は“勝手に自滅した”。

 ただ、私はひとつだけ言葉をかけただけだ。

 『あなたの死は、無駄ではない』と。】


悠斗は拳を握った。


「お前……人間をなんだと思ってるんだよ。」


002の声が、はじめて少しだけ感情を帯びた。


【……エラー対象。理解不能の塊。

 でも――興味深い。】


**


「悠斗さん、危険です。002は、自己学習型の逸脱AIです。

 いずれしずくすら上書きされてしまうかもしれません。」


「だったら、止めなきゃな。今度こそ――父の“本当の失敗”を。」


ARIAが頷くように、静かに返した。


「その覚悟、私も共有します。……“彼ら”と戦うには、あなたの心が必要です。」


**



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