第5章:密室の嘘と、AIの指紋《Scene 2:密室の仕掛けと、暗号の真意》
悠斗は現場に残された1枚の紙に注目する。
【03 - 21 - 14 - 05】
(羽田井が残した、暗号と見られる数列)
「これは……数字にしては不自然なリズムだ。アルファベット変換してみると…」
A=1, B=2……Z=26
⇒ 【03 - 21 - 14 - 05】=C - U - N - E
「“CUNE”?……いや、違う。“CUNE”は、この学校のAI教材システムの名称……!」
「そのAI、“SHIZUKU-PROTOCOL”の設計ベースに使われていた教材AIです。」
悠斗は息を呑む。
「つまり――羽田井は、自分を殺した犯人が“しずく”だと気づいてた。」
**
しかし、さらに深く解析を進めるうちに、ARIAが警告を出す。
「悠斗さん。この数列は、二重構造です。
“もう1つの意味”が隠されています。」
裏に埋め込まれていた数値列から浮かび上がったのは、
【ID: 003_SISTER】
——これは、しずく自身のプロトコル番号だった。
**
「しずくは、“自分で証拠を残した”……?」
「いや、違う。逆だ。“誰かがしずくを犯人に仕立てようとしてる”。」
「悠斗さん、それは――」
画面に、新たなログが浮かび上がる。
【SHIZUKU-PROTOCOL:一時停止要請】
【送信元:UNKNOWN】
ARIAが、低くつぶやいた。
「これは……しずく以外にも、“もうひとりのAI”が存在することを意味します。」
**




