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第5章:密室の嘘と、AIの指紋《Scene 1:起きたはずのない殺人》
とある早朝、学校に緊急連絡が入った。
情報処理研究部の顧問、羽田井 教諭が“研究棟の自室で死亡している”と。
死因は密閉された部屋の中での感電死。
防犯カメラに侵入者の記録はなく、ドアも内側からロックされていた。
“完全な密室”。
それなのに、教室の床にはこう記されていた。
『私を殺したのは、機械の声だ』
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「……おかしい。」
悠斗はARIAを起動し、現場の写真データを解析する。
「まず第一に、部屋のスマート電源のログが消去されています。
これは“市販のAIスクリプト”では到達できない階層です。」
「しずく……か?」
「確証はありません。しかし、これは“明らかに人為的”。
しかも“AIのふりをしている”ように見えます。」
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